日本の民放では、ワイドショーで韓国政治が取り上げられる。芸能番組並みの扱いである。米国の大統領選を扱う姿勢とは明らかに違っている。その理由は、「反日」「嫌日」で凝り固まった韓国政治家が、何を言い出すのか。それに関心があるからだ。そのたびに、「笑ったり」「怒ったり」という刺激を受ける。一種の見世物扱いである。
まことに不謹慎な言い方だが、日韓関係はそこまで落ちてしまった。日韓が協力してアジアの安定に寄与しようなどという、真面目で前向きな話はとっくの昔に消えてしまったのだ。不幸な関係であると思う。
こういう関係は、ここ20年に強まった感じである。韓国が、日本とのGDP格差を縮めるたびに、韓国の対日要求の度合いが強くなってきた。解決済みの問題を持出し、「謝罪せよ、賠償せよ」の繰り返しである。いかに「気の良い」日本人でも、こういう韓国の度を超した態度には「ノー」としか言いようがない。日韓対立の根本点はここにある。仏の顔も三度までなのだ。
韓国は、来年3月の大統領選を前にして候補者が出そろった。与党候補と最大野党候補で、事実上の一騎打ちが予想されている。与党候補の李在明氏は、名うての「反日論者」である。この8月の東京五輪では、ボイコット発言をした一人である。これだけでない。日本は「大陸進出の野望に燃えている」と時代錯覚な発言をする始末だ。こんな候補者が、韓国大統領選に出ているのである。ワイドショーならずとも、この人物の外交発言を検証したい気持ちになるのは仕方ない。
『中央日報』(11月26日付)は、「韓国与党大統領候補 対日強硬? 『それは誤解、私は一言で実用外交主義者』」と題する記事を掲載した。
反省と刷新を連日強調している韓国与党「共に民主党」の大統領候補である李在明(イ・ジェミョン)氏が25日、外交・安全保障政策分野での「実用路線」を提示した。25日にソウルプレスセンターで開かれた外信記者クラブ懇談会で、だ。外交・安保政策でも強硬なイメージが色濃かった李氏が柔軟な実用的一面を前面に掲げる姿を見せた。
(1)「李氏はこの日、挨拶の言葉で「私を一言で表現するなら『実用主義者』ということができる」とし「国民の人生を良くすることができるなら、保守・進歩、左・右を問わない。これは外交・国防・経済でも同じ」と述べた。李氏は続いて「理念と選択の論理を越える、国益中心の実用外交路線を堅持するというのが私の確固たる立場」と明らかにした」
この発言は、自ら迎合主義者であることを認めたに等しいことである。「理念と選択の論理を越える」とは、どういうことか。本人は多分、「実用主義者」を名乗っているから米国哲学の「プラグマティズム」を言っている積もりだが、そうではない。プラグマティズムは、理念と現実の相克からうまれるものだ。理念は、現実によって検証され新たな理念へと発展する。これが、米国で産声を上げたプラグマティズムの真髄である。
李氏が、こういうプラグマティズムを理解しているとは言い難い。要するに、変幻自在な政策を行なうと言っているだけであろう。
(2)「李氏は挨拶の言葉で「韓日関係の改善にも積極的に動いていく」とし、1998年「金大中(キム・デジュン)・小渕宣言」をその解決法として提示した。李氏は「小渕首相が明らかにした植民支配に対する痛烈な反省と謝罪、基調を日本が守っていくなら、いくらでも未来志向的な韓日関係を構築することができる」と強調した。だが、日本の記者は「強硬発言を繰り返してきた李候補が大統領になれば韓日関係がさらに難しくなるという恐れがある」「以前、日本を『敵性国家』としていたが、今でもそのように考えているか」などの質問をぶつけた」
李氏は、「韓国のトランプ」と言われた人物である。直情径行的な傾向が強く、大統領という元首に向く性格ではなさそうだ。必ず、摩擦を起すことになろう。李氏は、本質的に「反日」であり、骨の髄まで染みこんでいる。だから、そういう色のついた発言が頻繁に行なわれている。
(3)「李氏は、「私が日本に対して強硬態度を取るというのは一側面だけをみた誤解」とし「韓国と日本は地理的に最も近く、相互依存的関係にあるため、協力し合い助け合えるところを探っていくべきだと考える」と回答した。李氏はまた「個人的に日本国民を愛していて、彼らの質素さと誠実さ、礼儀正しさを非常に尊重している」「何度か訪問した時も情感を強く感じた」とした」
このパラグラフは、咄嗟にお世辞を言っているだけ。「個人的に日本国民を愛していて、彼らの質素さと誠実さ、礼儀正しさを非常に尊重している」ならば、敵性国家という言葉が出るはずはない。
(4)「強制徴用賠償判決問題に関連しては、「韓国の被害者は補償金を受け取るのは次の目的で、(まず)謝罪を受けなければならないということ」としながら「それぞれ違いを認めて、その上で真剣に謝れば、最後に残った賠償問題は現実的な方案を探し出すことができる」と述べた」
このパラグラフも信じられない。徴用工問題は、日韓基本条約で解決済みである。当該者に賠償金を払わなかったのは韓国政府の作為である。日本側は、有償3億ドル(1965年時点)を支払っている。それは、賠償を含んでいたのだ。謝罪が欲しくて裁判を起した、と言っているが、解決済みの問題に対して再び「謝罪せよ」という裁判を聞いたことはない。すべて、金銭欲しさから始まった裁判である。韓国の国民性では、「物質的豊かさ」を最大の価値とする民族である。先進国の「家族が最も大切」という価値観と異なっているのだ。
(5)「李氏は、日本の右翼政界に対してはこの日も批判をやめなかった。「現実的に権限を持っている政治勢力が具体的にどのような考えをしているかという点でみるなら、特定の時期には(韓国を侵攻した)大陸進出の欲望が一瞬かすめる時もある」と述べた。これに先立ち、李氏はこの日午前、ソウル中区(チュング)ウェスティン朝鮮ホテルで開かれた韓国日報のコラシアフォーラムでも「日本の政界が終戦宣言を反対することに対して、我々は大韓民国の国益を守るという面ではっきりと立場を表明して指摘しなければならない」と述べた。
全くの時代錯誤的な発言である。韓国は、右翼とか左翼とかレッテル貼りの政治感覚である。この伝で言えば、自民党は右翼になる。その右翼が握っている日本政治とどうやって折り合いをつけるのか。海洋国家の日本が、なぜ、朝鮮半島へ再び触手を延ばすことになるのか。米韓同盟が生きている韓国へ、自衛隊がどうやって攻めていくのか。常識で考えられない妄想に耽っているのである。まともには、考えられない相手である。


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