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日韓対立の裏にあるもの

防疫体制に介入する政治

日韓国民性水と油の違い

旭日旗の対立で不倶戴天

 

日本と韓国は、対馬海峡を隔てた近隣国家である。本来ならば、何をさておき助け合わなければならない関係だろうが、実態は全く逆である。卑近な例で言えば昔、お世話になった人に対し、最近は羽振りが良くなって、過去の話で文句を言うようなことが始まっている。こうなると、世話をして助けた側は良い気持ちはしない。「忘恩の徒」と言って見たくもなるのだろう。

 

日韓関係が、諍いを起している背景はこういうものだ。互いに、過去の話を始めたらきりがない。双方に言分はあるのだ。それを、ぐっと飲み込んで「未来志向」で協力する。日韓では、そういう「大人の会話」が成り立たないのである。

 


日米関係は、未来志向の最適な例だろう。日米が、それぞれ過去の話を始めたら収拾が付かなくなる。真珠湾の奇襲攻撃と、広島・長崎の原爆投下は悲劇である。これを繰り返さないために、日米は同盟国という選択をした。こうなれば、敵味方でなくなるからだ。

 

日本の歴史において、米国と協力したときが最も安定した外交関係を維持できた。日露戦争では、米国が英国とともに日本敗戦を忌避すべく、外交戦術を駆使してロシアをけん制した。日本は、この勝利を独力で得たと慢心し、今度は太平洋戦争で米英と対決した。今の韓国が、日本に楯突くような状況だ。

 

日韓対立の裏にあるもの

日米が、元の鞘に収まって同盟を組むまでになったが、日韓にはそういう雰囲気はゼロである。米国がトランプ大統領時代、安倍首相、文大統領、トランプ氏の三者会談をした。そのときトランプ氏は、口が滑って「日韓は同盟国」と言ったところ、文氏がすかさず「日韓は同盟国でない」と言い放った。才覚ある人間ならば、ニコニコ笑って聞き流すもの。韓国が、いかに日本へ敵対意識を持っているかを象徴する話である。

 


文氏は、大統領就任以来一貫して「日本批判」の立場を堅持した。現在は、態度を和らげて「融和」を呼びかけているが、それは便法であろう。反日が、韓国進歩派(本質は民族保守主義)の基本である。こういう反日姿勢は、韓国の国民性に由来するものと見るほかない。

 

国民性の違いは、長い歴史の産物である。朝鮮は、1000年単位で中国の支配を受けて来た。その結果、刹那的思考が強い。中国の儒教を国教としたので、合理的思考を奪われ未来を見据えた視座が育たなかった。儒教の世界にどっぷり浸かり、氏族制社会を形成した。現在も、地域間の政争が甚だしいのは、それを引継いだものである。

 

日本は、太平洋戦争の敗戦で7年間、米国の占領下に置かれた。有史以来のことだ。侵略戦争による敗北のショックは、日本人の思考を180度変えさせた。明治維新に次ぐ二度目の「革命」を引き起したのである。明治維新では、尊皇攘夷思想を捨てて開国した。昭和の敗戦では、軍国主義を捨てて民主主義の道へ進んだ。いずれも、大きな犠牲を経た「革命」である。

 


防疫体制に介入する政治

最近、日韓で見られる大きな相違点は、新型コロナに対する防疫体制の違いである。韓国は、全住民に対するPCR検査を実施している。これは、「全数調査」と言われるもので防疫対策では下策とされている。韓国の医師会は、政府の「全数調査」が非効率でることから反対したが、大統領府が政治的理由で導入した。

 

日本では、症状が出たと疑われる事態になった時、PCR検査するものだった。これと、同時に、集団発生(クラスター)の原因究明に力を入れた。これが、国際的に見たオーソドックスな防疫対策とされている。韓国は、日本のこの防疫体制をどれだけ非難し嘲笑したか。日本が、PCR検査を意図的にサボって、感染者数を少なく見せているなど、あり得ない話を流布してきた。明らかに悪意を含んだものであった。

 


日韓両国のワクチン接種完了率は11月25日現在、韓国が79%、日本が77%である。若干だが、韓国の方が高いのに、感染者数は韓国が日本の36倍も多くなっている。11月25日現在で、直近1週間の人口100万人当たりの一日平均新規感染者数は、韓国が63.87人であるが、日本は0.87人と実に73倍もの開きが出ている。

 

要約すると、韓国は感染者数で日本の36倍。人口100万人当たりの一日平均新規感染者数で、なんと73倍も多いのである。ほぼ同じコロナ接種率で、韓国がこれだけの感染者急増である。韓国政府が、自画自賛してきた「K防疫モデル」の旗を下ろさなければならない事態に陥っている。(つづく)

 

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