韓国では、ようやくコロナ感染者数の減少兆候が見られ始めた。「ウィズコロナ」中止による効果が少しずつ出はじめたもの。韓国の中央防疫対策本部が、27日0時基準で発表した新規感染者数は4207人。新規感染者は、前日(5419人)より1212人減少して4000人台へ下がった。この背景には、週末で検査件数の減少も影響をあったとみられる。新規感染者数が、4000人台となったのは7日(4953人)以来20日ぶりだ。
コロナ感染の第6波では、新たに口径錠剤の治療薬が登場してきた。飲むだけで済むので医療側負担も軽くなるメリットがある。それだけに、世界的に大きな関心を集め、入手をめぐって競争が起こっている。この競争で、韓国はまた後手に回っている様子である。韓国メディアが、政府を叱咤しているのだ。
『中央日報』(12月27日付)は、「ワクチンの失敗に続き飲み薬でも遅れを取ったとは」と題する社説を掲載した。
新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)の発生から3年目を控え、主要国家は経口用治療薬の確保に死活をかけている。韓国政府は躊躇しているうちにワクチン確保競争から押し出された痛恨の失策を今回は絶対に繰り返してはならない。「戦略物資」と認識し、迅速な意志決定で良い治療薬を充分に確保するために命運をかけなければならない。
(1)「米国食品医薬品局(FDA)は22日(現地時間)、ファイザーが開発した新型コロナ経口用治療錠剤「パクスロビド」の緊急使用を承認した。その翌日にはメルク・アンド・カンパニー(MSD)の治療錠剤「モルヌピラビル」にも使用承認を下した。FDAは「パクスロビドが新型コロナによる入院・死亡のリスクを88%低下させることができる」と評価した。モルヌピラビルは効能が30%程度だと伝えられた。外信はファイザー治療薬のほうが薬効に優れていて副作用が少ないと確認されたとし、相対的にメルク治療薬の比率が低くなるかもしれないと展望した。経口用治療薬は従来の注射型治療薬とは違い、服用するだけでよいので使用が便利で変異株にも効果があるという。このために「新型コロナのゲームチェンジャー」と評価されている」
ファイザーが開発した新型コロナ経口用治療錠剤「パクスロビド」は、入院・死亡リスクを88%も低下させるという。これは、凄い治療剤である。メルクの「モルヌピラビル」も30%程度の効果という。いずれにしても、これが現実の治療に使われれば、「コロナ禍」は、大きく軽減される。
(2)「感染予防に傍点がつけられたワクチンは当初の期待とは違ってブレイクスルー感染(突破感染)が相次いで発生したためゲームチェンジャーとしての役割を十分に果たすことができなかった。このような苦しい状況で経口用治療薬が登場し、新型コロナの克服にも青信号が灯ったといえる。米国・英国・日本・シンガポールなどは錠剤物量の確保のために足早に動いている。米国はパクスロビド1000万人分、モルヌピラビルは310万人分を確保した。英国はパクスロビド25万人分とモルヌピラビル48万人分をすでに確保し、追加で2種類の治療剤を各250万人分と175万人分注文した」
すでに米国は、ファイザー製とメルク製を合せて1310万人分、英国は73万人分をそれぞれ確保した。英国はその上、追加で425万人分を注文した。英国は、合計498万人分になる。
(3)「隣国日本の場合、モルヌピラビル160万人分を確保し追加でパクスロビド200万人分の供給契約をした状態だ。韓国は今回も遅れをとった。韓国政府はパクスロビド7万人分とモルヌピラビル24万2000人分に対してのみ確実な導入契約を締結するのにとどまった。効能が高いというパクスロビドに限って比較すれば、人口の違いを考慮しても日本に比べて物量が非常に少ない。韓国政府はパクスロビドの緊急使用承認を検討中だ」
日本は、両社で360万人分を確保、ないし追加供給される契約を結んでいる。韓国は、31万2000人分で日本の8.7%に過ぎない。これでは、韓国メディアがヤキモキするのは当然であろう。
(4)「韓国政府は一部の官営学者の話を聞いてワクチン導入のタイミングを逃した前例がある。実際、昨年ワクチン購入競争が起きた当時、国立がんセンター教授の奇牡丹(キ・モラン)青瓦台防疫企画官は「患者が少ないのでワクチン購入にそれほど急がなくてもよい」と政府に助言した。このような誤った判断のためか、先進国が良質のワクチンを先行獲得している渦中に韓国は効能が落ちるワクチンを主に購入したせいで、ブレイクスルー感染を無惨に許すことになった。K防疫の名誉を回復するためにも経口用治療薬の確保に最善を尽くすよう望む」
韓国は昨秋、ワクチン購入で大きく出遅れて政治問題化した。今回の経口治療薬でも同じ轍を踏んでいる。防疫体制に問題があるのでないか。合議制であれば、責任分担で出遅れはないはず。韓国では、一部の人間が決定権を握っている結果、自らの責任追及を恐れて契約が遅れる。韓国では後々、責任追及がよく行なわれる。ワクチン購入が遅れたのも、問題が起こった場合、責任を追及されるリスク回避が原因であった。悪しき官僚制がもたらす慣行である。


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