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日本は、6月10日から添乗員付き添いの外国人観光客を解禁する。3回のワクチン接種と陰性を条件に、98ヶ国からインバウンドを受入れることになった。この解禁をもっとも待ち焦がれていたのは韓国旅行客のようである。旅行予約が、爆発的な人気を呼んでいる。

 

韓国紙『東亞日報』(5月30日付)は、「韓国で日本ツアーが大人気、日本の『海外観光客受け入れ再開』受け」と題する記事を掲載した。

 

日本政府が2年ぶりに観光入国を許可することにし、新型コロナウィルス禍で抑えられていた日本旅行の需要が激増している。韓国入国時に自己隔離が免除されるワクチン未接種児童の年齢基準も緩和され、家族旅行地として人気の東南アジアへの観光の問い合わせも増えている。

 


(1)「5月29日、旅行業界によると、「チャムジョウン(本当に良い)旅行」が25日に発売した「大阪・神戸パッケージツアー特価商品」(1365席)は、発売開始から2時間で完売した。今年7月から12月に出発する先行販売商品で、2泊3日の航空券とビジネスホテルでの宿泊、ガイドチップまで含めて49万(約4万9000円~52万ウォン(約5万2000円)で価格が策定された。非特価(54万~79万ウォン)商品も、この日1924人が予約した)

 

韓国では、日本旅行フアンが多くパンデミック前、「一番の人気国」になっていた。距離が近く、安心して旅行できるのが最大の魅力とされている。

 

(2)「これは、この5ヵ月間の日本旅行の予約者数(286人)の6.7倍もの水準だ。チャムジョウン旅行の関係者は、「一日の自由時間が含まれた旅行日程に対して、週末にも200~300人ずつ問い合わせが殺到し、販売から5日ぶりに3000人以上が予約した」と話した。「ノラン(黄色い)風船」は、7月と8月に出発する日本旅行のパッケージツアー商品の予約件数が、前月より約7倍伸びた。「インターパークツアー」の16~21日の日本旅行の予約件数は、直前の1週間(9~14日)より139%増加した」

 

ツアー中、一日の自由時間のある日程が人気を呼んでいる。これは、リピーターでああろう。自由時間に、お目当ての場所を訪ねるというものだ。個人旅行が許可されれば、さらに需要は増える感じだ。

 

7~8月、夏休み中の日本旅行予約は、4月よりも約7倍という増え方をしている。3年ぶりに、日本フアンが殺到する形になりそうだ。疲弊している国内の観光業者は、「ウエルカム」で朗報となる。

 


(3)「日本はこれまで、ビジネスや留学生の入国だけを認めてきたが、6月10日から現地旅行会社の申請を通じた団体ツアー客の入国を認めることにした。2020年3月以降2年2ヵ月ぶりである。韓国など98カ国の入国者は、新型コロナのワクチン接種(3回)の証明書がなくても、日本空港の新型コロナの検査と自己隔離が免除される。金浦~羽田路線など、航空便もさらに増える予定だ。新型コロナで中断されたノービザ入国が認められれば、日本旅行の需要はさらに増えるものと見られる」

 

韓国の「反日不買運動」も,すでに忘れ去られた形だ。新政権の登場で、日本融和が打ち出されていることも追い風になっている。

 


日本は、インバウンド受入へそろりと動き出したが、欧米ではすでにパンデミック以前に近いレベルへ戻りつつある。欧米発の座席供給数が、5月時点で2019年平均の8~9割になり、ほぼコロナ前水準に戻っているからだ。東アジア発は、14%しか回復していない。

 

日本は、6月に入国者数の上限を11万人から2万人に増やす。米国など98カ国・地域を対象に10日から観光客の受け入れを再開するが、コロナ前と比べて制約は残る。国土交通省によると18年時点で外国人旅行消費額は、半導体などの電子部品の輸出を超える規模にまで成長した。19年は約3200万人の外国人が日本を訪れ、消費額は年間4.8兆円に達した。経済産業省は、訪日客消費の9割喪失でGDPを0.%も押し下げると試算する。