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韓国政治は、落ちるところまで落ちた感じである。最大野党「共に民主党」代表の李在明(イ・ジェミョン)氏は8日、検察から都市開発疑惑で起訴された。検察から召喚状が出ていたものの拒否していた。「共に民主党」は、これに対抗して尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領「疑惑究明」の真相究明団を発足させるという。

 

ウォン相場が急落するなど、韓国経済は危機に立たされているにもかかわらず、権力闘争に熱中しているのだ。そう言っては失礼だが、民度の問題と関わっているように思える。政治の責務を放り出して党利党略で夢中になっているのは異常である。

 


『朝鮮日報』(9月8日付)は、「韓国検察、李在明代表を起訴 都市開発疑惑めぐる虚偽発言で」と題する記事を掲載した。

 

韓国最大野党「共に民主党」の李在明代表が8日、公職選挙法違反の罪で韓国検察に起訴された。李在明代表は、ペクヒョン洞と大庄洞の開発疑惑に関連し虚偽の内容を公表した疑いが持たれているが、検察の出頭要請に応じず、書面での答弁にとどまっていた。

 

(1)「大庄洞開発事業をめぐる優遇疑惑に関連して故キム・ムンギ元城南都市開発公社開発事業第1処長を「知らない」と発言し虚偽事実を流布した容疑についてはソウル中央地検、ペクヒョン洞をめぐる虚偽事実流布については城南支庁がそれぞれ起訴した。李代表は故キム・ムンギ氏について「城南市長だった当時は知らなかった」と虚偽の発言をした疑いが持たれている。キム・ムンギ氏は大庄洞疑惑をめぐって検察の事情聴取を受けた後、昨年12月21日に自ら命を絶った。これについて李代表は放送で「よく知らない人」と発言していた」

 

大庄洞開発事業は、李氏が城南市長時代に行なった都市開発事業である。これに絡んで、開発企業が暴利を上げた事件だ。李氏は、自分の無実を言い募るために、元城南都市開発公社開発事業関係者について、「良く知らない人」と発言、責任回避を図ったとされている。この関係者は、その後自ら命を絶った。

 


(2)「この発言を受けてキム・ムンギ氏の遺族は、李代表とキム・ムンギ氏が海外出張で一緒に撮影した写真を公開。検察はこれに関連し、6日に京畿道庁に家宅捜索に入っていた。李代表はまた、ペクヒョン洞事業に関する昨年の国政監査で「国土交通部(省に相当)に土地の用途を変更するよう脅迫された」と虚偽の発言をした疑いも持たれている」

 

李氏は、弁護士資格を持っている。それだけに、法の網をくぐる術を心得ているが、キム・ムンギ氏を「良く知らない人」と言ったのは不覚であった。知らないどころか、最も親しい関係であり、海外旅行も一緒にしている。その際の記念写真まで残されているのだ。

 

疑惑の舞台になった土地の用途変更は、国土交通省の脅迫と言い逃れ発言をしている。これは、国土交通省を調べればすぐ分かること。李氏は、不倫問題で裁判沙汰になったが、徹底的に「知らない」で通した。不倫裁判では、「知らない」で責任を回避できたが、都市開発疑惑では証拠が山のほど残されている。

 


野党「共に民主党」は、国政そっちのけで尹錫悦大統領夫人を先ずターゲットにしている。夫人が、高価なアクセサリーを申告しなかったとして告発しているのだ。さらに、尹大統領に関連する多くの疑惑に対する国政調査に備え、院内真相究明団を構成することにしたと8日、明らかにした。

 

『中央日報』(9月8日付)は、「韓国最大野党『尹大統領の疑惑すべて明らかにする』、真相究明団を構成」と題する記事を掲載した。

 

韓国野党第一党の共に民主党が、「金建希(キム・ゴンヒ、大統領夫人)特検法」に先立ち、尹錫悦大統領に関連する多くの疑惑に対する国政調査に備え、院内真相究明団を構成することにしたと8日、明らかにした。

(3)「民主党の呉永煥(オ・ヨンファン)院内報道官はこの日午前、国会で開かれた政策調整会議の後、記者らに対し「大統領室関連の疑惑について常任委別にかなり分散しているため、総合的に資料収集をして整理するため」とし、このように述べた。民主党の呉永煥(オ・ヨンファン)院内報道官は8日午前、国会で開かれた政策調整会議の後、記者らに対し「大統領室関連の疑惑について常任委別にかなり分散しているため、総合的に資料収集をして整理するため」とし、このように述べた」

最大野党の尹大統領追及は、検察による李在明氏起訴への「嫌がらせ」である。こういう泥仕合によって国政がマヒすることは確実である。国民の税金を使って、国会で権力闘争にうつつを抜かしているのだ。これが、道徳性の高いと自慢する民族の振る舞いである。しかと見届けるべき「政治ショー」である。