ムシトリナデシコ
   

日本は、10月11日から海外旅行でノービザ・個人旅行を解禁する。この措置で、最も期待しているのは韓国航空業界だ。特に、LCC(格安航空券)は、国土の狭い韓国では国際線が主力事業。コロナ前は、観光需要の多い日本便や中国便が稼ぎ頭だった。LCC大手の済州航空は、2019年の売上高のうち日本便が2割、中国便が2割を占めていた。それだけに、日本への旅行再開に業績回復の手がかりを得たいところだろう。

 

韓国『聯合ニュース』(9月27日付)は、「韓国航空各社が日本路線を大幅増便 水際対策緩和で」と題する記事を掲載した。

 

日本政府が来月11日から新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日最大5万人とする入国者数の上限を撤廃するほかビザ(査証)なしでの短期滞在を認めることを受け、韓国の航空各社が日本路線の運航を大幅に増やす。

 


(1)「最大手の大韓航空は27日、来月11日から仁川(ソウル)と成田(東京)、大阪を結ぶ路線をそれぞれ週7往復から週14往復に増便すると伝えた。仁川―福岡線は来月14日から週3往復の運航を再開し、来月30日からは毎日運航する。仁川―札幌線は来月30日から運航を再開する。仁川―名古屋線は11月から1往復増便して週5往復とし、12月からは毎日運航する。釜山―成田線は来月13日から週4往復増やして7往復とする」

 

『聯合ニュース』(9月27日付)では、韓国で日本行き航空券の予約が大きく伸びていると報じている。予約サイトの「インターパーク」は27日、同発表(21日)直後の23~25日のデータを前週の同期間と比較したところ、日本行き航空券の予約件数は268%、日本旅行商品の予約件数は204%、それぞれ増加したと伝えた。インターパークが運営する旅行プラットフォームのトリプルでも、同期間に航空券の予約件数と取引額がそれぞれ1200%以上激増した。

 

これだけの、日本旅行客の予約が急増している以上、航空会社は安心して増便できる。日本からの韓国旅行客も増えるであろう。

 

(2)「大手のアシアナ航空は来月30日から、仁川―成田線を週10往復から12往復に、仁川―大阪線を週7往復から10往復に、仁川―福岡線を週3往復から7往復に、仁川―名古屋線を週2往復から3往復にそれぞれ増便する。都心部へのアクセスに優れた金浦(ソウル)―羽田(東京)線も増便を計画している。アシアナ航空は、新型コロナ流行前の2019年夏季には日本路線を週143往復運航していた。だが、現在はコロナと両国間のビザ免除停止による需要急減で週29往復の運航にとどまっている。来月の増便を皮切りに、年内に日本路線の運航をコロナ前の4割水準に回復させる計画だ」

 

アシアナ航空は、2019年夏季に日本路線を週143往復運航。それが現在、週29便と5分の1へ激減している。年内にはこれが4割まで回復させる計画という。韓国の観光客が増えれば、日本もそれに応じて観光地やゴルフ場は活気を取り戻せよう。

 


(3)「格安航空会社(LCC)のチェジュ航空も来月1日から、仁川と成田、大阪、福岡を結ぶ路線をそれぞれ1日2往復に増便する。来月30日からは、2020年3月に停止した金浦―大阪線と仁川―札幌線をそれぞれ週7往復運航する。また、LCCのエアプサンは来月11日から釜山と福岡、大阪を結ぶ路線をそれぞれ毎日運航し、17日からは毎日2往復に増便する。仁川―大阪線も来月20日から毎日運航する」

 

世界的に貨物運賃の上昇が続いているので、LCCは自らのコスト競争力を武器に需要取り込みに躍起である。LCC各社は、韓国政府の雇用維持支援金が9月末で期限を迎える。政府は20年3月に航空や旅行など14業種を対象に、従業員の休職時に国が休業手当の半額を負担する制度を導入した。その期限が9月末なのだ。タイミング良く、日本の海外旅行客の受入れが10月11日からである。危うくセーフという感じだ。