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韓国左派メディア『ハンギョレ新聞』は、旧徴用工問題で日本が韓国と「謝罪と賠償」についての認識を共有していると報じた。28日に日韓首相は会談したが、このお膳立てをした韓国外務省の次官が、このおように発言したというのだ。この報道が事実とすれば、これまでの日本側の対応をひっくり返して、韓国側へ譲歩した印象である。事実関係の究明が待たれる。

 

『ハンギョレ新聞』(9月28日付)は、「韓国外交部次官『強制動員への謝罪・賠償への呼応が必要…日本も認識』」と題する記事を掲載した。

 

安倍晋三元首相の国葬出席のために日本を訪問した韓国のハン・ドクス首相が28日、岸田文雄首相と会い、両国間の懸案について意見を交わした。今月21日の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に続いて重ねられた首脳級の出会いでも、核心懸案である強制動員被害者賠償問題を解決するための具体的議論はなかった。

 


(1)「ハン・ドクス首相はこの日、会談直後に報道資料を出し、ハン・ドクス首相が岸田首相に会い「(韓国)政府を代表して安倍元首相の別世に対する哀悼と慰労の意」を伝え、「韓日関係を含む相互の関心事について意見を交換し、懸案の解決と両国関係改善の必要性に共感した」と明らかにした。しかし、梗塞した両国関係を解き明かすに足る生産的議論はなされなかった

 

下線部では、日韓両国が歩みよるような話合いはなかった、としている。

 

(2)「ハン首相は会談直後に記者団と会い「岸田首相が国連総会を契機に実現した首脳間の出会いで、『尹錫悦大統領の韓日関係改善に対する意志を感じることができた』と話した」としつつも、「現在は両国の外交長官が議論して解決策を探すことにした段階だ。具体的な案をめぐって詰める状況ではない」と話した。続いて「岸田首相が『韓日の間で(歴史問題などの)懸案も重要だが、サプライチェーンの再編などもう少し前に進もう。韓日が一緒にすべきことは多い」という意見を強調し、(私もそれに)強く共感した」と明らかにした』

 

下線部では、日韓が具体的な案について議論を交わす段階でないと認めている。

 

(3)「日本と交渉実務を務めているチョ・ヒョンドン外交部第1次官もこの日、「昨年の国連総会を契機に韓日首脳間会談が2年9カ月ぶりに実現した。1週間後の今日、両国の最高レベルの間に協議が連鎖的になされたことは、韓日関係の改善にきわめて肯定的だ」と強調した。しかし、追加の首脳会談については「岸田首相の礼訪過程で話がなかったが、11月のASEAN首脳会議、主要20カ国(G20)首脳会議などの外交日程を念頭に置いている」と期待を示した」

 

日韓の追加会談は、11月のASEAN首脳会議やG20首脳会議などの際にあるかも知れないと韓国側が期待を寄せている。日本側は、何ら触れていない。

 


(4)「チョ次官は、さらに最大の懸案である強制動員被害者賠償問題に関連しては「解決を模索する過程で韓国側が解決する措置も重要だが、それに劣らず日本側の呼応も必要だ。韓日協議の過程でこうした考えを共有している」と話した。また「韓国で4回行われた民官協議会の過程でも(慰安婦合意事例など)そうした懸念が提起された」とし、「この(日本企業の謝罪と賠償参加)部分が解决方案に含まれなければ、(韓国側の)国民的な共感と支持を受けにくいことを(日本側も)認識している。日本側にそうした立場を伝え、日本側も共感している」と付け加えた」

 

韓国外務次官は、下線部のような極めて微妙な発言をしている。日本外務省が、「日本企業の謝罪と賠償参加」について共感姿勢を示したとしている。これは、韓国側の「我田引水」発言と見られるが、日本外務省があいづちを打ったのかも知れない。韓国側は、これを見逃さず、「日本譲歩」という間違った印象を持ったのであろう。この問題は、1965年の日韓基本協定で解決済である。日本は、間違ったイメージを韓国に与えるべきでない。