曲者・李在明の対日観
韓国二分する外交対立
朱子学が韓国のガンに
韓国政界は、迫りくる世界経済の激変についての議論を放り出して、日米韓三ヶ国軍事演習を巡る問題で大騒ぎをしている。
韓国最大野党「共に民主党」代表である李在明(イ・ジェミョン)氏は、三ヶ国軍事演習に日本が参加していることで、韓国が自衛隊に占領される道を開くという「バカ騒ぎ」しているもの。正常な国際感覚を持っていれが、そのようなことが起こり得ないことを先刻、承知しているはずだ。
なぜなら、日米韓三ヶ国は米韓同盟と日米同盟の結合であるからだ。三ヶ国の中心に米国が存在する。仮に、日本が韓国へ自衛隊を送るようなことがあれば、米国が事前に阻止するにちがいない。韓国は、米韓同盟を結んでいるので米国によって守られているからだ。こういう分りきったことに目を塞ぎ、「反日」で騒ぎ立てる。もはや、説得する言葉もないほど愚かな主張をしているのである。
曲者・李在明の対日観
まず、李在明氏の発言を紹介したい。
李氏は、「韓米日軍事訓練は極端な親日」(10月7日)と主張して波紋を起こしたが10月10日、「日本軍が韓半島(朝鮮半島)に進駐し、旭日旗が再び韓半島に掲げられることが実際に生じかねない」とトーンを高めている。「日本の自衛隊が相次いで、それも独島(ドクト、日本名・竹島)周辺で実戦訓練をしている。(自衛隊を)軍隊として認めるという話ではないのか」という主張を繰り返した。
自衛隊は、紛う方なき軍隊である。どこの国でも国防任務を務めていれば、それを軍隊と位置づけている。その意味で、韓国軍も立派な軍隊なのだ。だいたい、韓国野党に自衛隊を軍隊か否かを承認する権限はない。それは、日本の法律が行なうことである。李氏の認識では、韓国が自衛隊の存在を認める権限を握っているかのごとき錯覚に陥っている。傲慢そのものだ。
旭日旗問題もその一環である。旭日旗は、日本の法律で自衛隊旗として規定されている。韓国左派(民族主義集団)は、これを認めないとして世界中へ「戦犯旗」という吹き込み方である。自衛隊は、旭日旗をたなびかせて各国との合同演習に参加している。韓国による日本への「嫌がらせ」は、もはや自国の品格を貶める効果しかないことに気付くべきだろう。
こういう言い方はしたくないのだが、世界における日本と韓国の位置を冷静に考えるべきである。日本の資本と技術で発展できた韓国が、「反日騒ぎ」で得られるメリットはない。デメリットだけなのだ。世界は、韓国の「空騒ぎ」を嗤っているに違いない。
李氏の主張には、次のような「本音」が隠されている。
「韓国が、韓米日軍事同盟を結ぶことになれば、韓米日と中朝ロという2つの軍事同盟の戦闘基地となる」としている。これは、巧妙な形で中国の主張に賛成しているものだ。中国は、「日米韓三カ国の軍事同盟」に対して執拗な反対をしているからである。
文政権が、中国へ約束したとされる安全保障の「三不政策」では、三ヶ国軍事同盟に参加しない、と約束している。後に、文政権は約束でないとして「三不政策」を否定したが、李氏ははっきりと中国へ顔を向けているのだ。
李氏はまた、日米韓三ヶ国軍事同盟ができれば、中朝ロの軍事同盟と朝鮮半島を舞台に戦争が起こるとしている。これは、中国の韓国への脅し文句である。李氏は、これを大真面目に受け取っている。かつて中国の李鴻章が、李朝末期に朝鮮を脅したような場面なのだ。
現在の中朝ロの権威主義国家は、虎視眈々と韓国を狙っていることは間違いない。北朝鮮の核やミサイルは、その証拠である。李氏は、現実世界を李鴻章的な脅しの文言で捉えている。中朝ロへ恭順することが、韓国の安全保障の道と錯覚しているのだ。
韓国の自由と民主主義は、軍事同盟はともかくとして、日米韓三ヶ国軍事演習によって足並みを揃えなければならない段階だ。日本列島は、北朝鮮のミサイル発射によって二度も飛び越される事態に遭遇している。この北朝鮮の暴挙を防ぐには、三ヶ国軍事演習が不可欠である。
李氏は、民族主義者である。中朝に親近感を持っている。だから、北朝鮮のミサイル発射について、脅威に感じないのだろう。韓国の安全保障よりも、自衛隊が韓国軍と合同演習することに我慢ならないに違いない。根っからの「反日主義者」である。韓国の安全保障問題を棚上げして、反日に酔っている小児的考えの持ち主だ。
韓国二分する外交対立
朝鮮李朝末期の外交は、ロシア派・中国派・日本派の三派に分かれて抗争を繰返した。朝鮮皇帝は、ロシア派でありロシアに庇護を求めていた。日本派は、明治維新の日本が積極的に門戸を開き、欧米の文物を導入して海外に学ぶ先進性を強調した。中国派は、中国への保護を求めるという消極的姿勢であった。
現在の韓国外交は、日本派(ユン政権)と中国派(李在明ら「共に民主党」)に分かれている。120年前の朝鮮李朝の外交と変わらない混乱ぶりである。(つづく)
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コメント
朝鮮戦争も、幼稚な政争で明け暮れる隙を、北朝鮮が狙って始められたもので、まともに戦う能力もなく危ういところでした。
それを、アメリカに助けられて現在が有るのに、それすら認識できないとは呆れ果てるばかりです。
そんな韓国に、日本は絶対に深入りを避けるべきです。
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