あじさいのたまご
   

政治的対立は主要国1位

韓国経済襲う3つの要因

巣食う家計・企業の債務

 

韓国は、主要19ヶ国の中で政治対立が最も激しいという国際世論調査結果が出た。与野党が犬猿の仲であり、メディアがさらにそれを煽るという悪循環に陥っている。左派系メディアは、テレビも新聞も「共に民主党」の機関紙化しており、ユン政権批判のためなら何でも書く、というほどで常軌を逸している。

 

最近では、大統領室でのぶら下がり記者会見で見せた左派系テレビの記者が、ユン大統領に浴びせた質問と服装の非常識さが話題になっている。その記者は、サンダル履きで大統領室に現れたのである。いかに支持しない大統領であっても国家元首である。その大統領への質問者が、サンダル履きとは異常である。しかも、質問内容はその記者の所属するテレビ会社が、大統領の外遊で専用機搭乗を拒否された理由について、「何か悪いことをしたのか」と罵声を浴びせた。この光景こそ、病める韓国の政治状況を象徴的に見せつけたのだ。

 

政治的対立は主要国1位

ワシントンの調査機関ピュー・リサーチ・センターが、19ヵ国の民主主義国家の国民を対象に今年2~6月に調査した「異なる政党支持者の間に葛藤があるか」という問で、韓国は90%が「強い」または「非常に強い」と答えたのだ。トランプ大統領登場で国論分裂が危機的とされた米国は、前記の比率が88%。韓国は、米国を上回る政治対立に陥っていることが明らかにされた。

 

米国の場合、先の中間選挙で共和党が絶対有利と予測されていた。結果は、この予測を覆し上院で民主党勝利に終わった。下院は、共和党勝利になったが、民主党との議席差は大きく開くこともなかった。こうした予測外の結果になったのは、有権者が民主主義の危機を身近に感じ、民主党支持に鞍替えしたと評価されている。米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は、民主主義の勝利と評価したのである。

 

韓国の場合、左右両派の対立が収まる可能性があるだろうか。残念ながら、その可能性は極めて低い。韓国は、中国と同じ「氏族制社会」の遺制が強いのだ。左派は、朝鮮李朝で権勢を誇った「ヤンバン」(両班)の流れを汲むと見られる。500年にわたった栄耀栄華の夢を忘れられず、その子孫は既得権益を求めているとしか思えないほど、「陣営の論理」に凝り固まっているのだ。

 

文在寅氏は、「陣営の論理」を100%実現させる政権運営であった。国内では、労働組合の言いなりに振る舞った。国外では、反日政策を行なったのである。この二つの政策が現在、韓国の未来を大きく縛る結果となった。

 

労働組合は、ますます既得権益を守るだけでなく、さらに拡大しようとゼネストを構えている。反日政策は、北朝鮮の暴走を食止める上で必要な日米韓三ヶ国の協調強化を妨げる要因になっている。左派が、日本排斥に動き効果的な三ヶ国の協調体制に水を差す動きをしているのだ。この点については次回に譲る。

 

労働組合主導の大幅な最低賃金引上げは、韓国の雇用構造を根本的に破壊した。自営業が雇用の受け皿になっていたが、生産性を上回る最賃の大幅引き上げは、労働者を保護するどころか失業に追込んだ。最賃制度は、上手く使わないと諸刃の剣になって、自殺行為になる。韓国がそれを世界で初めて立証したのだ。かつて、フランスも同様の失敗をするところだったが、IMF(国際通貨基金)のアドバイスを受入れ、直ぐに是正した。韓国は、頑迷にもこの批判を受入れず、失敗の淵に沈むことになった。自業自得である。

 

韓国労組は、11月24日からゼネストを構えている。全国民主労働組合総連盟(民主労総)が全国規模のストに出るのだ。理由は、不法ストをした場合、労組に対する企業の損害賠償請求権を制限する、という身勝手な要求である。労組の本音は、ストライキをやりたい放題させろというものだ。それが、許されるはずもない。違法ストは、企業からペナルティを課されて当然である。

 

労組は、文政権時代に勝ち取った「週最大52時間労働制」でも企業を苦しめている。1週間に法定労働が40時間、残業が12時間まで働けるよう定めているが、週間単位の残業12時間は他国にも見られない非現実的な縛りである。

 

日本の残業管理単位は1ヶ月単位、ドイツは6ヶ月単位など柔軟である。主要国の中で、韓国のように週単位で残業を管理する国は見当たらないのだ。こういう残業規制で、韓国企業は臨機応変な生産や研究などの活動ができない悩みを抱えている。野党が6割の議席を占める状況では、改正も難しい政治情勢である。いざ改正となれば、労組の強烈なストライキを呼びこむことになろう。

 

韓国経済襲う3つの要因
韓国経済は、他国には見られない「貴族労組」が、左派政党と組んで大きな障害になっている。これが、韓国の構造的な欠陥の一つの理由である。既述の通り、韓国左派のルーツが「ヤンバン」にあるという私の見方によれば、歴史的背景があるだけに、これから短期間に変わるはずがない。現状のまま、推移するほかあるまい。こういう構造的な欠陥に加えて、次のような問題が、短期的に韓国経済を襲うであろう。

 

1)中国経済不振のほか、半導体や自動車の輸出が落込むので、23年も貿易赤字はつづく。

2)家計債務が対GDP比で100%を超えている。これが利上げに伴う金利負担増で消費を抑圧する。

3)経営不振で上場企業の廃止が続出するなど、産業界に不況の大嵐が吹く。

(つづく)

 

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