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韓国の抱える病根の全てが、合計特殊出生率の記録的低下となって現れている。22年の合計特殊出生率(1人の女性が出産する子どもの数)が、0.78へ低下した。21年は、0.81であった。韓国統計局は、24年には0.70へ低下すると推計している。「どうする韓国」という状況だ。

 

『日本経済新聞 電子版』(2月22日付)は、「韓国の出生率が過去最低0.78 2022年 OECD最下位」と題する記事を掲載した。

 

韓国統計庁が22日発表した韓国の2022年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の数、暫定値)は0.78となった。前年の0.81からさらに低下した。経済協力開発機構(OECD)加盟国の最下位だ。高い住宅価格や教育費など子育て負担の増加で、結婚や出産をためらう人が増えている。

 

(1)「韓国では2018年に出生率が初めて1を割り込んだ。新型コロナウイルスの流行期をはさみ、低下に歯止めがかかっていない。OECD平均(20年=.59)の半分を下回る水準で、日本(20年=.33)や欧米の先進国と比べても圧倒的に低い。統計庁は人口推計などから、出生率が24年には0.70にまで低下すると見込んでいる。22年に生まれた子供の数は前年比4.%減の24万9000人と、7年連続で前年を下回った。出産年齢の平均は33.5歳で、前年より0.2歳上昇した」

 

22年の合計特殊出生率0.78は、世界最低記録である。OECDで最低どころの話ではない。この深刻さは、韓国の抱える問題の根深さを示している。表面的には華やかだが、社会の根幹部分は前近代的であるからだ。もはや絶望的と言える状況に直面している。左右両派の政治的対立で二進も三進も行かない国家である。国民の意識も、「政府依存型」に陥っている。制度改革とは無縁である。

 

(2)「統計庁は、出生率低下の原因について「婚姻数の減少が影響を及ぼした」と説明した。婚姻数は新型コロナウイルスが流行した20、21の両年に前年比で10%近い減少が続いた。22年の婚姻数は前年比0.%減の19万1000件だった。高い住宅価格や熾烈(しれつ)な教育競争などから、若者が結婚をためらう風潮が広がっている。韓国の不動産価格は過去5年間で平均8割上がった。KB国民銀行によるとソウルのマンション価格は平均で12億4000万ウォン(約1億3000万円)。韓国国土交通省によると平均の住宅価格は所得の8.9倍と、日本や欧米諸国よりも高い」

 

写真で、ソウルのマンション風景を見ると、狭い土地にびっしりと建っている。一見、香港を思わせるような情景である。国民の多くが、就職難で全土からソウルへ集まっている結果だ。文政権の不動産対策の失敗により、ソウルのマンション価格は5年間で8割も上昇した。

 

(3)「韓国は、20年から本格的な人口減社会に入った。22日発表の統計によると、22年は死亡数が出生数を12万人上回った。急速な少子高齢化の進展は国民年金の財政を圧迫し、徴兵制の維持を難しくするなど韓国政府に社会インフラの改革を迫る

 

韓国が、人口減社会に入ったのは2020年でなく21年である。下線部のように急速な合計特殊出生率の低下は、年金問題に発展する。文政権では、少子化対策や年金対策について棚上げしたまま。ひたする南北問題と反日に精力を使い果たした政権である。この5年間の空白が、韓国にとっては致命的な損害を与えたのである。

 

驚くなかれ、韓国には財政赤字に歯止めを掛ける「準則」が存在しない。財政準則は財政健全性指標が一定水準を超えないよう管理する規範である。国際通貨基金(IMF)と経済協力開発機構(OECD)も最近、韓国の財政準則法制化を勧告した。OECD加盟38カ国のうち、財政準則がない国は韓国とトルコだけという状況だ。最近の韓国は、何かにつけて「先進国の仲間入り」を喧伝するが、肝心要のところが抜けている。

 

韓国の財政準則関連法案は、6カ月以上国会で放置された状態である。韓国政府は年間管理財政収支赤字の割合を国内総生産(GDP)比3%以内に制限する国家財政法改正案を国会に提出した。だが、与野党の対立状況により財政準則導入案は、まともに議論される機会すら持つことができない状況にある。これが、韓国の実態を現している。