テイカカズラ
   

韓国主催で5月末に、複数国が参加する海軍の訓練が行われる。これに参加する日本の海上自衛隊護衛艦が、旭日旗を掲揚して釜山港に入港する方向だ。韓国国防部(省に相当)は26日、自衛隊艦艇が自衛隊の旗を掲げて韓国に入港することについて「通常の国際的な慣例だ」との立場を示した。

 

文政権時代は、旭日旗掲揚を認めなかったが、ユン政権では「国際的な慣例」に従うという。当然の結論だが、文政権の幼児性がひときわ強く浮き彫りになっている。

 

『ハンギョレ新聞』(5月27付)は、「日本の自衛隊艦艇、今月末に『旭日旗』を掲げ釜山港に入港の見込み」と題する記事を掲載した。

 

5月末に韓国が主催する多国間訓練に参加する日本の海上自衛隊の護衛艦が、「旭日旗」を掲げ釜山(プサン)港に入港するものとみられる。韓日軍事協力の拡大を推進する尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が、前任の文在寅(ムン・ジェイン)政権とは違い日本帝国主義が犯した「侵略戦争の象徴」とみなされているこの旗を容認したかたちだ。

 

(1)「国防部のチョン・ハギュ報道官は25日の定例会見で、31日から開かれる多国間海洋阻止訓練である「アジア太平洋循環訓練」に参加する日本の海上自衛隊の護衛艦が、旭日旗を掲げて釜山に入港するのかを問う記者団の質問に、「通常通りに艦艇が外国の港に入港する際、その国の国旗とその国の軍隊または機関を象徴する旗を掲げる」としたうえで、「これは全世界的に通用している共通の事項であると認識している」と述べた。さらに、日本の艦艇が「自衛隊艦旗(旭日旗)を掲げて入ってくるのかどうかは今申し上げるわけにはいかないが、(掲げて入ってくることが)通常の国際慣例」だと述べた。韓国は旭日旗を「戦犯旗」「日本帝国主義の侵略の象徴」と考え、使用の自制を要求しているが、日本は国旗である日章旗と同様に自国の象徴だとする立場を守っている」

 

文政権が、海上自衛隊の旭日旗を拒否したのは国際慣例を無視した行為である。海上自衛艦は、自衛隊法で日章旗と旭日旗を掲揚する決まりだ。文政権はそれを拒否したのだ。

 

(2)「読売新聞はこの日、複数の韓日政府関係者の話を引用し、「海自護衛艦はこの訓練の前後に、自衛艦旗を掲げて釜山港に入り、海自幹部が各国関係者と交流する計画」で、「尹錫悦政権との間での日韓関係改善の流れを受けたもの」だと報じた。さらに「対日関係の立て直しを進める韓国の尹政権は、政治色がにじむ一連の経緯や対北朝鮮での連携の必要性を踏まえ、掲揚を認めるのが妥当と判断した」と付け加えた。今回の訓練は31日に済州東南の公海上で始まる。韓国が主催し、米国・日本・オーストラリアが参加する。日本の海上自衛隊は、今回の訓練に護衛艦「はまぎり」を派遣する予定だ」

 

文政権は、ずいぶんとひどい決定をしたものである。左派へこびる決定をしたのだ。政治ではなかった。他国の軍旗まで口出しをしてきたのだ。

 

(3)「文在寅政権時の2018年10月には、韓国政府が済州国際観艦式に参加しようとしていた海上自衛隊の艦艇に旭日旗掲揚を自制するよう要請し、日本が強く反発して不参加を通知したことがある。スポーツ競技でも、韓日戦がある場合、旭日旗が登場すると両国の国民感情が激化したりもする。旭日旗は、日本政府が1870年5月に日本陸軍の正式な旗に定めた。その後、日本政府は1954年に自衛隊を作り、自衛隊法の施行令を通じて、過去の日本海軍の「軍艦旗」と同じ形の旭日旗を「自衛艦旗」に採択した。自衛隊法によって、自衛隊の船舶は、自衛艦旗を日章旗とともに掲揚しなければならない。海上自衛隊の艦艇が旭日旗を掲げざるをえない理由だ

 

この左派の『ハンギョレ新聞』も、旭日旗掲揚が国際慣例であると指摘されれば、「反対論」を書けないのだ。文政権時代は、「我が世の春」で反対論を掲載していた。

 

(4)「これに先立ち、1998年の金大中(キム・デジュン)政権の時と2008年の李明博(イ・ミョンバク)政権の時にも、海上自衛隊の艦艇は韓国海軍が主催した国際観艦式に旭日旗を掲揚して参加した。旭日旗を掲揚した日本の艦艇が釜山に入港するとなると、韓日軍事協力はよりいっそうはずみをつけるものとみられる。読売新聞は「6月初旬には、シンガポールでの国際会議に合わせた日韓防衛相会談が予定される。残る懸案のレーダー照射問題について、早期収拾を目指す方針を確認する見通しだ」と報じた」

 

下線を引いた部分を読んでいただきたい。この幼児的な主張が、堂々と掲載されている。仮に、北朝鮮が38度戦を突破して攻込んできたら、何と書くのか。「民族統一で歓迎」とでも書くであろう。左派は、こういう体質である。