日米韓3カ国首脳会談は、有事の際は互いにすぐに連絡し合うという控えめの表現をしているが、結束力を前面に打ち出している。現実には、軍事行動で協調する前提ができあがっているのであろう。韓国では、日本防衛へ協力する時代が来たと「高揚」しているのだ。
3カ国は、中国を牽制する目的で合意したものである。具体的には、中国による台湾侵攻を前提にしているが、中国軍は台湾と同時に尖閣諸島を攻撃する一方で、北朝鮮に再度38度線を突破させるという「大作戦」を展開すると見られている。中国軍は、戦線を拡大して米軍の消耗を激しくさせる戦術を取ると想定されているのだ。この場合、韓国軍が尖閣諸島防衛に参加することなど考えにくいのである。韓国は、北朝鮮の侵攻を阻止するのが精一杯であり、日本防衛に協力するなど逆立ちした議論と言うほかない。
『東亜日報』(8月21日付)は、「韓米日会談で『拡大抑止』は議論せず 日本がNCG『参加拒否のため』」と題する記事を掲載した。
「アジア内の武力衝突は(韓米日)公式同盟につながる可能性がある。いかなる潜在的な侵略国も韓米日の強力な対応可能性を考慮しないわけにはいかないだろう」(米ハドソン研究所アジア太平洋安全保障部長のパトリック・クローニン氏)。「韓国が日本の安全保障問題にまで貢献する状況に入った」(魏聖洛元駐ロシア大使)と指摘する。
(1)「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領とバイデン米大統領、岸田文雄首相は、米大統領山荘のキャンプデービッドで開かれた3ヵ国首脳会議で、「キャンプデービッド原則」、「キャンプデービッド精神」だけでなく、「3ヵ国協議に対する約束」を採択した。このような成果を導き出した今回の首脳会議について、韓米日の専門家らは、「3ヵ国安全保障協力の制度化」などを核心成果として評価した。ただし、韓国が日本の敏感な安全保障問題まで関与する可能性が高まったため、これに対する韓国内の世論の収斂と合意が必要だと提言した。一部では、韓国が対中関係の悪化を意識しなければならない「安保ジレンマ」に陥ったという懸念も提起された」
韓国が、日本の安全保障に関わるとはあまりにも飛躍した議論である。これは、北朝鮮が韓国を侵略しないという前提の話である。北朝鮮の最近の動きは、韓国侵略が目的である。こういう現実を察知せず、韓国が日本の安全保障に関わることなどあり得ない。
(2)「米ハドソン研究所アジア太平洋安全保障部長のパトリック・クローニン氏は、今回の首脳会議について、「北朝鮮だけでなく、インド太平洋とそれを越えた安全保障及び経済問題について韓米日が協力することを約束した」と評価した。魏聖洛(ウィ・ソンラク)元駐ロシア大使は、「3国間の安全保障協力メカニズムが初期段階で制度化された」と述べた。国立外交院のミン・ジョンフン教授も、「韓米日首脳会議を1年に1度開催するということは、(3ヵ国協力に)最優先順位を与えるということ」と強調した」
韓国が、安全保障面で朝鮮半島から出てきたことは画期的なことである。「世界の中の韓国」という認識に立ったのだ。この認識が、左派には共有されていない点が欠陥である。
(3)「3ヵ国の安全保障協力が北大西洋条約機構(NATO)のような集団安全保障同盟に進化するという観測も流れている。米戦略国際問題研究所(CSIS)のエレン・キム上級研究員は、「短期的には北東アジアクワッド(Quad)のような役割を果たすが、今後、他の安全保障協議体と連携して米国の同盟ネットワークに進化するだろう」と見通した。ブルックス研究所のアンドリュー・ヨー韓国部長は、「合同演習や情報共有、高官級及び実務級会議の定例化などの協力レベルを考えると、現時点で(韓米日は)すでに準同盟関係にあると見るべきだ」と主張した。国立外交院のキム・ヒョンウク米州研究部長も、「インド太平洋地域でクワッドやオーカス(AUKUS)を越えること以上の合意」とし、「韓米日が米国の対外政策の核心的な多国間協議体になった」と述べた。ただし、神田外国語大学の阪田恭代教授(国際政治学)は、「これまでの歴史、韓日間の戦略環境の違いを考慮すると、3国同盟に発展することは難しい」と見通した」
3カ国が、NATO型の安全保障機構を持つには、韓国の「86世代」(1960年代生まれで80年代に学生生活を送った左派勢力)の影響力が消えるまでは不可能であろう。韓国の経済力がぐっと落ちて、反日が消えなければ無理だ。
(4)「これらは、歴史問題などで敏感な韓日関係が依然として3ヵ国協力に不安な変数だと指摘した。魏氏は、「今や台湾・尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題、日本の自衛隊関連問題など、日本の(安全保障)関連事項が私たちと無関係ではなくなった」とし、「国内的に政界や国民世論はこれを受け入れる準備がまだできていないようだ。世論の収斂を通じて国内的な合意が必要だ」と述べた」
日韓双方が現在、軍事同盟を結ぶことなど想定外である。あれだけ反日をやられた日本としては、大きな溝があるのだ。ただ、中国という相手には協力しなければならぬという潜在的な意識はあるとしても、韓国に反日勢力が消えることが前提である。


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