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中国共産党機関紙、人民日報系の新聞で、タカ派的な論調で知られる『環球時報』の編集長だった胡錫進氏がソーシャルメディアへの投稿を禁止された。中国経済に関する物議を醸すようなコメントが理由だと事情に詳しい関係者が明らかにしたという。

 

中国のエコノミストらは、自分たちの提案が聞き入れられているか分からないと言い、会合では当局者はうなずき、メモを取るばかりだとも関係者は語る。指導部の考えに詳しい関係者1人によると、著名アナリストのコメントは、習氏のトップダウン型のメッセージを乱す雑音と見なされる。モルガン・スタンレー・アジアのスティーブン・ローチ元会長は、「習氏は今や中国のチーフエコノミストだ」との見解を示している。

 

『ブルームバーグ』(8月2日付)は、「中国の著名タカ派論客、経済語りネット投稿禁じられる-関係者」と題する記事を掲載した。

 

著名なインフルエンサーである胡氏のアカウントは、フォロワーが2500万人近い微博(ウェイボ)を含め停止された。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。停止期間については触れなかった。胡氏が最後に投稿したのは7月27日で、微博では1日に何度も投稿していた胡氏にとっては異例の長い沈黙となっている。

 

(1)「共産党は先月、第20期中央委員会第3回総会(3中総会)を開催。今回の3中総会は、国有企業と民間企業を対等な立場に置くという「歴史的」転換を示唆すると胡氏が論じたことが、禁止措置の引き金になったという。当局が、この問題に関する公の場での議論を制限したいというシグナルだと関係者は説明した。

 

胡氏は、「国有企業と民間企業を対等な立場に置くという『歴史的』転換を示唆する」と書いたことが禁止措置の引き金になった。習氏は、国有企業が産業構造の中心になると明言している。それだけに、この方針に逆らうとみられたに違いない。

 

(2)「深刻化する不動産不況による景気減速に対処する中で、共産党は経済を公に議論する場を狭めている。「デフレ」などのデリケートな用語に触れないようアナリストらに圧力をかけ、見通しの悪さを示すと見なされる公式データは公表が一段と差し控えられるようになっている」

 

習氏は、「デフレ」という言葉を嫌っている。習氏の責任とみられるからだ。中国の現状がデフレでない限り、大型財政赤字予算を組む必要もないからだ。

 

(3)「オーストラリア国立大学(ANU)台湾研究プログラムの政治学者、宋文笛氏は、公的メディアで30年のキャリアを持ち、いまだに中国プロパガンダの「インサイダー」である胡氏を黙らせることは、厳しいメッセージを送ることになると指摘。「胡氏でさえレッドラインに抵触する可能性があるということは、今日、中国で公の場での政治的言論に携わる者にとって、越えてはならない一線がどこにあるのかを知ることがいかに難しいかを示している」と述べた」

 

習氏は、胡氏を黙らせることで他にも睨みをきかせている。

 

(4)「ブルームバーグ・ニュースは胡氏に接触できなかったが、胡氏はアカウントがブロックされたことを最初に報じた星島日報に対し否定しなかった。「個人的には何も言いたくない。理解してほしい」と今週、香港の同紙に語った」

 

胡氏は、これまで共産党の代弁者のように発言してきた。これが、禁じられたとなれば、中国も「闇の世界」になってきた。