韓国の労働力不足が、潜在成長率へ顕著に影響するようになってきた。合計特殊出生率は、2001年以降に目立った減り方をしてきたので、これが生産年齢人口(15~64歳)比率低下となっている。韓国経済の先細りは、もはや不可能な事態である。
『中央日報』(10月21日付)は、「韓国の潜在成長率2.0%、2年連続で米国に追い越される」と題する記事を掲載した。
韓国の今年の潜在成長率が5年前より0.4ポイント低い2.0%にとどまる見通しだ。経済規模が、世界で最も大きい米国の潜在成長率は、上昇しており韓国を逆転した。
(1)「韓国企画財政部が20日に国会に提出した資料によると、経済協力開発機構(OECD)が推定した韓国の今年の潜在成長率は2.0%水準だ。2020~2021年の2.4%から2022年には2.3%水準で下落し、昨年は2.0%に下がった。潜在成長率は、国の労働・資本・資源など動員できる生産要素をすべて投じて物価上昇などの副作用なく最大で成し遂げられる国内総生産(GDP)増加率を意味する。(潜在成長率低下は)韓国の経済基礎体力が徐々に弱まっているという意味だ」
韓国の潜在成長率が、米国を下回っている。生産年齢人口比率が、21年以降に72%を割り込み減少幅の拡大が影響しているとみられる。
(2)「成長率は、一般的に経済規模が大きくなるほど鈍化する。しかし、韓国より経済規模が大きい米国の潜在成長率が、2020~2021年の1.9%から2022年には2.0%にむしろ上昇している。昨年は2.1%に上昇し韓国より高くなり、今年も2.1%水準を記録する見通しだ。潜在成長率統計が算定された2001年以降では、昨年初めて韓国を追い越し、今年も上回っている。米国の1人当たり国民総所得(GNI)は7万6370ドル(2022年世界銀行基準)で韓国の3万5990ドルの2倍を超える」
韓国のGDP規模は、米国の12分の1程度である。それにもかかわらず、規模の大きい米国の潜在成長率が、韓国よりも大きい理由は何か。合計特殊出生率の高さだけでなく、イノベーション能力の高さを示している。
(3)「主要先進国も韓国より潜在成長率は低いが、数値は上昇傾向を示している。ドイツは2020~2021年の0.7%から2022年には0.9%に上昇した後、昨年と今年は0.8%水準と推定される。英国は2020年の0.9%から昨年が1.2%、今年が1.1%水準だ」
ドイツや英国の潜在成長率は、低いながらも増加している。これは、韓国はもちろん日本も見習わなければならない。
(4)「韓国の潜在成長率鈍化は、世界のどの国より急激な少子高齢化の影響が大きい。統計庁の推計によると、韓国の15~64歳の生産年齢人口は2032年には2022年より332万人減少する。2072年には全人口で生産年齢人口が占める割合が45.8%と半分にも満たない。生産年齢人口の減少は働ける人がいなくなるという意味であると同時に、市場で積極的に消費活動をする人も減るということを意味する。韓国経済が構造的な低成長につながり「早老経済」に陥っている」
韓国は、「早老経済」に陥っている。国内で政争を繰返している余裕はないはずだ。
(5)「生産年齢人口100人当たりの高齢人口の割合を意味する老年扶養比は今年の27.4人から2072年には104.2人に上昇する。韓国は特に外国人流入が活発な米国などの国より労働力の側面で不利な状況だ。労働力不足は、資本と技術など全要素生産性を改善し補完できるというのが専門家の指摘だ。このためには労働自体の生産性だけでなく技術革新と資源配分の効率性、制度などを改善しなければならない。新しい成長産業を発掘して高付加価値産業で革新できるようにする支援が必要だというのが専門家の注文だ」
下線部分が、韓国経済の課題である。韓国最大の産業は半導体であるが、サムスンに成長の陰りが見えてきた。技術開発力の低下が主因である。
(6)「絶対的な人口減少のため、限界があるという指摘もある。大韓商工会議所の持続成長イニシアチブ(SGI)は、今年発表した報告書で「国内研究は労働力低下にともなう潜在成長率下落を克服するには全要素生産性を高めるべきと主張するが、人口が減り人材が高齢化する時期に全要素生産性を向上するのは難しい」とした。結局、人口減少問題を改善しようとするアプローチも並行されなければならないという主張が出ている。韓国銀行は最近の報告書で「出生率が0.2人上がれば2040年代の潜在成長率は0.1ポイント高まる」と明らかにした」
韓国で、合計特殊出生率を引上げることは、男尊女卑という儒教文化の影響もあった不可能である。じり貧経済を辿るほかないであろう。


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