テイカカズラ
   

韓国の少子化はすでに世界一であるが、これによって高齢化が猛スピードで進んでいる。12月23日時点で65歳以上の住民登録人口は、全体の20.0%を占めた。国連は65歳以上の占める割合が7%以上を高齢化社会、14%以上を高齢社会、20%もしくは21%以上を超高齢社会と分類している。この定義によれば、韓国も日本同様の超高齢社会になった。

問題は、政府の対策が追いついていないことだ。日本は、29.1%(2023年10月現在)で世界一だが、早めに対策を講じてきた。日韓逆転は2045年と予測されるが、合計特殊出生率の低下しだいでは、早まる可能性が大きい。K―POPなどと浮かれてはいられないのだ。

『ハンギョレ新聞』(12月26日付)は、「日本より急速に『高齢者の国』化する韓国 低成長 貧困問題が目前に」と題する記事を掲載した。

韓国は、わずか7年で高齢社会から超高齢社会に突入するなど、世界で例のないほど急速に老いていっている。23日に総人口の20%を超えた。韓国は急速な高齢化だけでなく、低成長の常態化、貧弱な福祉、少子化問題に至るまで多層的な課題に直面しており、社会全般への悪影響が懸念される。

(1)「韓国は2000年に、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合が7.3%となり高齢化社会に突入したが、それからおよそ24年で超高齢社会となった。世界で最速だ。フランスは154年、ドイツは76年かかっており、これまでの最速だった日本(35年)よりも11年速い。統計庁によると、韓国は2044年に高齢者の割合が36.7%となり、日本(36.5%)を上回って世界で最も高齢化した国となる見通しだ」

儒教文化圏の韓国は、「女性差別」が激しい国である。男性が、家事・育児に参加しないことも手伝い、合計特殊出生率は世界一低い危機状態である。これが、人口高齢化を加速している。

(2)「さらに深刻なのは、少子化の常態化まで重なっていることだ。合計特殊出生率は昨年ついに0.72にまで下落。これにより、2020年には出生児数より死者数の方が多くなる、いわゆる「デッドクロス」と呼ばれる人口の自然減少がはじまった。生産年齢人口(15~64歳)が減るとともに高齢者人口が急速に増えることで、韓国の人口構造は40~60歳の多い現在のつぼ型から、2050年には高齢層の人口が圧倒的に多い逆ピラミッド型へと変化する見通しだ」

人口高齢化の加速現象は、生産年齢人口を減らしており経済成長率を引下げる要因になっている。

(3)「急速な少子化と高齢化は、経済に直接的な悪影響を及ぼさざるを得ない。ソウル大学人口政策研究センターのイ・サンリム責任研究員は、「高齢者の増加に伴って購買力が低下するだろう」として、産業的にも「若い人が減るため革新性が落ち、高齢者は引退するので熟練性も低下する」と語った。実際に韓国経済研究院(韓経研)は「人口構造の変化が国内総生産(GDP)に及ぼす影響の推定および示唆点」と題する報告書で、「少子高齢化の深化で生産可能人口が1%減少すると、GDPは約0.59%のマイナス成長となる」と分析している」

生産年齢人口が1%減少すると、GDPは約0.59%のマイナスになる。韓国経済にとっては、「踏んだり蹴ったり」の厳しい事態が起こる。

(4)「統計庁の将来人口推計によると、生産年齢人口100人当たりの65歳以上の人口を意味する「老年人口指数」は、2022年24.8である。だが、2030年38.0、2040年59.1、2050年77.3、2060年90.3、2072年104.2と、大きく上昇する見通しだ。延世大学のチェ・ヨンジュン教授(行政学)は、「低成長社会に突入する中で高齢化が深刻化すると、成長率がより下がる可能性が高い」とし、「高齢者の生活の質を高めるために(福祉)支出を増やそうという意見と、経済のために(高齢者)福祉の支出を減らそうという声が、同時に高まるということが発生しうる」と懸念を示した」

韓国は将来、高齢者と現役との間で「成果配分」で揉める時代が来ると予測される。日韓対立に加え、国内の「分配争い」が始まるという暗い見通しである。

(5)「韓国の高齢者の貧困は、先進国で圧倒的な1位だ。65歳以上の高齢者の貧困率は40.4%(2020年)で世界最高水準であり、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均(14.2%)の3倍近い。代表的な老後所得保障制度である国民年金の歴史が浅いうえ、基礎年金や各種の福祉政策などが貧弱だからだ。やむを得ず生計のために働いている高齢者の割合も、世界最高水準だ。OECDの資料によると、昨年の65歳以上の高齢者の経済活動参加率は38.3%で、OECD平均(16.3%)の2.4倍だ」

韓国の高齢者は、すでに「貧困化率」で世界最高水準にある。今後、ますますその傾向が高まる。韓国の未来は、暗いことになりそうだ。