韓国最大野党「共に民主党」は、1日も早く尹錫悦大統領弾劾を実現して、次期大統領選を早めるべく画策を重ねている。韓国民主主義の「真贋」が問われているのだ。こうした、「共に民主党」の強引さが、国民の反感を買っている。世論調査では、与党「国民の力」との支持率が伯仲する事態になっている。本来ならば、「共に民主党」が支持率で大きくリードすべきところ、逆の事態となりつつある。左派陣営が、余りにも強引な振舞をすることへの拒否感とみられる。
『朝鮮日報』(1月9日付)は、「無理筋連発で共に民主党の支持率下落、一部調査では『共に民主37%・国民の力36.3%』の大接戦に」と題する記事を掲載した。
12月3日の非常戒厳令事態により、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は国会で弾劾訴追された。その一方で、最近の世論調査では野党・共に民主党の支持率が下落傾向にある。
(1)「非常戒厳令直後に急落した国民の力支持率が最近上昇し、共に民主党支持率に接近しているとの調査結果もある。共に民主党は尹大統領に続き韓悳洙(ハン・ドクス)首相まで弾劾訴追し、また最近の尹大統領に対する捜査を巡っては過激な発言も相次いだことで、与党支持層が結集し、一部中道層も共に民主党を離脱する流れが出始めたとの見方もある。
最大野党「共に民主党」は、韓悳洙首相まで弾劾訴追する「異常」さをみせている。「共に民主党」の言い分に反対する者は、すべて排除するという強引さだ。支持率が落ちて当然であろう。
(2)「高位公職者犯罪捜査処(公捜処)による尹大統領捜査の適法性問題、公捜処に対する共に民主党の捜査圧力問題などが影響したとの見解もあるようだ。尹大統領側は1月8日に公捜処に対し「捜査なしに起訴か逮捕状を請求せよ」と主張したが、これも最近支持層が結集したとの判断によるものとみられる」
共に民主党は、捜査当局へも圧力を加える強引な振舞を続けている。尹大統領が、「戒厳令」という異常行動に出た背景には、共に民主党が国会審議を潰してきた面もあった。そういう反省を一切せず、次期大統領へ共に民主党代表の李在明氏を就任させたいとする一念で動いていることへ反感も強いのだ。李氏は、5つの罪名による刑事被告人である。
(3)「ハンギルリサーチとクッキーニュースが今月4~6日に全国の満18歳以上の男女1013人を対象に政党支持率を調べたところ、共に民主党37.0%、国民の力36.3%だった。支持率の差はわずか0.7ポイントで誤差の範囲内だった。回答者に自らの政治的な考えを同時に尋ねたところ、「中道」との回答者は23.5%が国民の力、34.2%は共に民主党を支持すると回答した。「無党派層」は30.8%が国民の力、22.2%が共に民主党を支持すると回答した。8年前の朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領弾劾当時の韓国ギャラップの調査では共に民主党支持率が40%台、セヌリ党(国民の力の前身)支持率は10%台だったが、これと比較すると今回の弾劾審判では両党の支持率の差は大きくないようだ」
8年前の朴槿恵元大統領弾劾当時の韓国ギャラップの調査では、共に民主党支持率が40%台、セヌリ党(国民の力の前身)支持率10%台で大差がついていた。今回は、与党支持率が高まっている。野党の強引さが、批判されているのだ。
(4)「リアルメーターやエナジー経済新聞の世論調査でも、ここ3週間で共に民主党支持率が下落し、国民の力支持率が上昇する傾向を示している。リアルメーターが今月2~3日に全国の満18歳以上の男女1001人を対象に行った調査では、国民の力支持率は34.4%、共に民主党支持率は45.2%だった。国民の力支持率は非常戒厳令直後の昨年12月第2週の調査では25.7%だった。その後12月第3週29.7%、12月第4週30.6%と上昇傾向が続いている。これに対して共に民主党支持率は、昨年12月第2週は52.4%だったが、12月第3週50.3%、12月第4週は45.8%に下がった。世論調査に詳しい専門家は「最近の弾劾審判局面で共に民主党の度が過ぎた動きが世論に影響を及ぼしたのでは」との見方を示している。韓悳洙首相弾劾訴追直後の先月29~30日にエイスリサーチとニューシスが行った政党支持率調査では、国民の力35.7%、共に民主党40.4%と誤差の範囲(プラスマイナス3.1ポイント)内となった」
最近の弾劾審判局面で、共に民主党の度が過ぎた動きは支持率を下げている。韓国世論は、露骨な「政権奪取」で動き回る最大野党へ批判を強めているのだ。
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