李在明(イ・ジェミョン)大統領は4日、日韓関係について「国家間の関係は政策の一貫性が特に重要だ」とし、実用的な接近の必要性を強調した。李大統領は、「前政権の徴用問題解決案をそのまま進めるのか」と問われると、このように明らかにした。李大統領は「国家間の信頼の問題がある」とし「国家政策を個人の信念のように一方的に貫徹させるのは難しく、それが現実だという点を考慮しなければいけない」と述べた
「実用的」とは、本音を封印して外交的利益を求めるという意味である。この思惑が外れたとき、李氏は本来の「反日」へ戻る可能性があろう。李氏が歩んできた人生は、過激発言で危機を乗り越えてきた「成功体験」に裏打ちされているからだ。
過去の韓国大統領は、支持率が低下すると必ず「反日発言」によって支持率を挽回させてきた経緯がある。李氏も経済政策が行き詰まれば、その可能性が大きい現状だけに、早ければ年内にでも「反日」へ戻る危険性がある。
『毎日新聞 電子版』(6月4日付)は、「『スカッ』とする過激発言で、進歩派傍流から主流へ 李在明氏」と題する記事を掲載した。
李在明(イジェミョン)氏(61)が韓国の新大統領に当選した。強いリーダーシップを評価する声がある一方で、「ポピュリスト」との批判は絶えず、多くの刑事事件でも在宅起訴されている。毀誉褒貶(きよほうへん)が激しい新大統領は、どんな人生を送ってきたのか。幼少期を知る人や政界関係者の証言、自叙伝などに基づき、その人物像を追った。
(1)「韓国政界でよく耳にする李氏への評価は、「進歩勢力のアウトサイダー」だ。最大の理由は、民主化運動の経験が無いことだ。進歩勢力の源流は、民主化指導者の金大中(キムデジュン)氏。1987年の民主化後、98~2003年に大統領を務めた。李氏を長く見てきた韓国の政界関係者は、「民主化運動の経験がほとんど無く、(進歩派勢力の強い)湖南出身でもない。おまけにSKY(ソウル大・高麗(コリョ)大・延世(ヨンセ)大)出身でもない。進歩政党における究極のアウトサイダーだ」である」
李氏は、過激な言動でのし上がってきた政治家だ。庶民の声を代表するというポピュリスト・スタイルを武器にしている。これは、国内では通用しても外交戦略では無理であろう。孤立するだけだ。
(2)「そこで李氏は10年に城南(ソンナム)市長に就任すると、市民へのアピールを重視し、時に過激な発言で物議を醸すようになる。「市長の権限が大きすぎて、絶えず誘惑にさらされている。市長室に(金が入った)封筒を持ってくる人がいるから、監視カメラを設置した」。李氏は11年、聯合ニュースの取材にこう答えた。陳情者が賄賂を渡そうとするからカメラで自らを監視する仕組みを導入したと、清廉ぶりをアピールした形だ。19~24歳の若者に年間100万ウォン(約10万円)を地域商品券で支給する「青年手当」も導入。「既得権打破」を掲げ、「財閥解体」まで唱えた」
経済政策と言えば、「地域通貨」と現金バラマキである。韓国の経済政策で地域通貨を採用すると言い出す始末だ。大統領になったので、現金バラマキを始めるであろう。財政赤字が増えるだけで効果はない。年末には、経済政策のボロが深刻なものになろう。
(3)「他の政治家に先駆けて重視していたのが、交流サイト(SNS)の駆使だ。オンラインのコミュニティーを通じてファンクラブを作り、李氏とふれ合う集会などを頻繁に開催した。市長2期目には「李在明と指先革命軍」との名で知られるようになった。「指先革命」とは、指で操作するスマートフォンを通じ政治改革を断行するという意味だ。こうしたファン層は、後に「ケッタル」(「改革娘」の意味)と呼ばれる熱狂的な李氏のファンの原形と言える。ただ、ソウル一極集中の傾向が極めて強い韓国では、地方都市の首長が大きなニュースとして取り上げられる機会は少ない。李氏も、パフォーマンスだけで中央政界に名を売ることはできなかった」
ポピュリストでのし上がってきただけに、人気を高める術に長けている。その好適手段が「反日」だ。日本側の言動を捉えて、自己の人気を高める手段へ変えるに違ない。これは、幼少期からの「天性」そのものだ。責任転嫁して生き残り策を探すのだ。
(4)「そんな李氏が一躍、全国区の政治家にのし上がった契機が、保守系の朴槿恵(パククネ)大統領(当時)の弾劾政局だった。16年10月、朴氏の親友が国政に介入した疑惑が強まった。だが当時野党だった共に民主党内でも当初は、弾劾への慎重論が大勢を占めた。大統領が職務停止となって政局が混乱することへの懸念などがあったからだ。この状況で誰よりも早く大きな声を上げたのが李氏だった。「朴大統領を弾劾して拘束せよ」と主張し、弾劾を求める「ろうそく集会」でも先頭に立って運動の流れを主導した。一気に知名度がアップし、李氏の発言を聞くとスカッとするという意味で「サイダー」の異名も獲得。朴氏の弾劾・罷免後の大統領選では、共に民主党の公認候補を決める予備選に立候補した」
ライバルを罵倒する手法は、磨きがかかっている。韓国政界でのし上がったのもこれを使ってきた。「反日」など、手軽なものであろう。
(5)「予備選では文氏が大勝した。李氏は、2位の有力政治家に得票率で僅差の3位と大健闘し、その名を存分に中央政界にアピールした。急上昇した知名度を生かして18年の京畿道(キョンギド)知事選で当選を果たし、次期大統領選に向けて階段を上った。一方で、有名になったことで過去の極端な発言が取り上げられるようになり、インターネット上には「李在明語録」まで登場した。16年にはネット番組でこう語っている。「権力は残忍に行使しなければならない。過ちを悔いて反省する人は許すが、不正をする集団や人間とは和解しない」。党内の非主流派から大統領候補へとのし上がる過程で、攻撃的な政治スタイルを身につけた李氏。それは求心力を高める一方で、ポピュリストとの批判を招くもろ刃の剣となった」
李氏は念願の大統領になった以上、今度は自己の免罪を求めて動き出す。司法を完全に手中に収めるのだ。文在寅・元大統領も行わなかったことを露骨に始める。これは、国内分裂をさらに推し進めるきっかけになる。李氏も、最後は弾劾という不名誉な事態が懸念されるのだ。韓国は、混迷が続くであろう。


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