115
   

中国文化観光省は9日、国慶節(建国記念日)などに伴う18日の8連休の国内旅行支出が、旅行者1人あたりの支出額は前年同期比で0.%減少した。今年は中秋節と国慶節の連休が重なって8連休となり、2024年の国慶節休暇と比べて1日増えた。旅行者1人あたりの支出額を1日あたりで算出すると、13%減少した。大幅な落ち込みである。

 

こうした大幅な落ち込みは、雇用不安にともない財布の紐がより固くなっている証拠だ。北京や上海では、雇用機会が減っている上に相対的に暮らしのコストが上がっているので、人々は地方都市へ移住している。国慶節の大型連休でも浮かれた気分にはならないのだろう。淋しい秋だ。

 

『日本経済新聞 電子版』(10月9日付)は、「中国・国慶節8連休の国内旅行支出17兆円、1人あたりは0.%減」と題する記事を掲載した。

 

中国文化観光省は9日、国慶節(建国記念日)などに伴う18日の8連休の国内旅行支出が8090億元(約17兆3000億円)となったと発表した。国内旅行者数は延べ8億8800万人で、旅行者1人あたりの支出額は前年同期比で0.%減少した。

 

(1)「今年は中秋節と国慶節の連休が重なって8連休となり、2024年の国慶節休暇と比べて1日増えた。1日あたりの旅行支出は1%増、旅行者数は1.6%増だった。旅行者1人あたりの支出額を1日あたりで算出すると、13%減少した。旅行者1人あたりの旅行支出が前年同期を下回るのは、新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込める「ゼロコロナ」政策がとられた22年以来。旅行など体験型の「コト消費」は堅調で旅行者数は増えたものの、自家用車で出かけるなど節約志向が強まった。消費をけん引する若者の就職難も影を落とす」

 

旅行者1人あたりの支出額は、1日あたりで算出すると13%も減少している。旅行者1人あたりの旅行支出が、前年同期を下回るのは、新型コロナウイルスの感染拡大を封じ込める「ゼロコロナ」政策がとられた22年以来である。だが、13%減は大幅すぎる落ち込みである。中国の消費事情が極めて厳しいことを示している。

 

(2)「旅行予約サイト中国最大手の携程集団(トリップドットコムグループ)によると、海外旅行では日本行きが最も人気だった。タイ、マレーシア、韓国、シンガポールも目的地として支持を集めた。アリババ集団傘下の金融会社、アント・グループの決済サービス「支付宝(アリペイ)」の集計によると、13日の中国人海外旅行客の決済額で日本が首位だった。海外旅行者の支出品目では衣類が最も多く、雑貨、宝飾品、食事、化粧品が続いた」

 

国慶節大型連休中の海外旅行先で、日本が1位。韓国が4位である。ところが、日本と韓国の買い物行動では大きな変化がみられる。

 

日本では、訪日客数は非常に多かったものの、かつてのような「爆買い」は影を潜め、代わりに体験型・個人旅行が主流である。特に若年層を中心に、京都の紅葉や北海道の温泉、アニメやグルメなど、文化的・自然的な魅力を求める傾向が強まっている。銀座の免税店で福袋を買うより、長瀞で川下りを楽しむような旅が選ばれているのだ。韓国では、短期ビザ免除などの政策も後押しし、団体旅行客による消費行動が活発化。免税店やコスメショップなどでの購買が目立ち、「爆買い」的な動きが報じられた。

 

このように、同じ中国人観光客でも購買行動が大きく分かれているのは興味深い現象だ。これは、訪日中国人にリピーターが多いこと。訪韓中国人は、団体旅行客が多く所得レベルが少し下がっている結果であろう。日本を訪れる中国人観光客は、Z世代を中心に「癒し」「文化体験」「秩序ある環境」を求めている。韓国では、依然として「買い物目的」の旅行者が多いという構図であろう。