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中国は、7〜9月期のGDP統計発表について、予定通りであれば20日午前10時(日本時間午前11時)にホームページ上で公表する。今回は、「4中全会」開会式と重なるために記者会見なしと通告している。

 

『ブルームバーグ』(10月19日付)は、「中国経済、輸出好調でも成長鈍化-4中総会で対策焦点に」と題する記事を掲載した。

 

中国経済は、7~9月(第3四半期)に輸出の急増にもかかわらず、1年ぶりの低成長となったもようだ。共産党は20~23日に開催される党の重要会議「第20期中央委員会第4回総会(4中総会)」で、このずれを是正する方針を打ち出す可能性がある。

 

(1)「米国との貿易摩擦が激化する中、投資や工業生産、小売売上高の低迷が、過去最高の輸出による景気の勢いを相殺している。ブルームバーグがまとめた予想中央値によると、中国国家統計局が20日に発表する国内総生産(GDP)は前年同期比4.%増となる見通しで、46月の5.%増から鈍化する見込みだ。9月の小売売上高は3%増、工業生産は5%増と予想されており、いずれも年内で最も弱い伸びとなる見通し」

 

ブルームバーグは、7~9月期実質GDP成長率を4.7%と予測している。4~6月期の5.2%を0.5ポイント下回る。減速経済である。

 

(2)「19月の固定資産投資は、前年同期比横ばいと再び鈍化することが見込まれている。地方政府の支出能力を下支えするため、政府債務を大幅に拡大させてきたものの、インフラへの公的支出だけでは住宅投資の急減や製造業向け投資の鈍化を補いきれていない。  また、海外企業による投資も減少している。新たな海外直接投資(FDI)は1~8月で前年同期比約13%減と、3年連続の減少が見込まれている。一方、明るい材料は輸出で、税関総署が13日に発表した9月の輸出はドルベースで前年同月比8.%増と、エコノミスト予想中央値の6.6%増を上回り、伸び率は半年ぶりの大きさとなった」

 

19月の固定資産投資は、前年同期比横ばいを見込んでいる。海外企業の対内直接投資も1~8月で前年同期比約13%減と、3年連続の減少が見込まれる。国内企業だけでなく海外企業も投資を控えているのだ。これまで、「世界の工場」と言われ輸出基地になっていたが、その役割が大きく後退している。

 

(3)「こうした経済の脆弱さを背景に、北京で開かれる4中総会では、2026~ 30年に向けた政策の優先課題が議論される見通しだ。各国政府や投資家からは、経済の重心を外需から国内消費へと再均衡させるよう求める声が強まっている。国際通貨基金(IMF)は、中国は25年の成長率見通しを4.%に据え置いたが、来年は4.2%に減速すると予測している。この見通しはブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値と一致している」

 

IMFは、25年の成長率を4.8%としたが、26年は4.2%へ減速するとしている。中国が、「5%経済」から「4%経済」へ軌道修正することがハッキリしてきた。

 

(4)「IMFは世界経済見通しで「中国の見通しは依然として弱い」とし、「不動産投資が縮小する中で、経済は債務デフレサイクルの瀬戸際に立っている」と警告。「財政措置を通じて社会保障や不動産分野に重点を置き、家計消費へのリバランスを進めること、さらに産業政策を縮小することが、対外黒字の縮小と国内のデフレ圧力緩和につながる」と指摘した」

 

ベセント米財務長官は17日、中国の国家主導の経済政策運営に対しより厳しい姿勢を取るよう、国際通貨基金(IMF)と世界銀行に要請した。ベセント長官は、IMF運営委に宛てた声明で、IMFは「客観性と公平性」をもって各国の監視活動を強化し、世銀は中国への支援を停止し、より支援を必要とする国々に資金を振り向けるべきという認識を示した。さらに「IMFは難しい質問をためらわず、内部および外部の不均衡をより明確に指摘すべきだ」とし、「中国などの大国の産業政策が不均衡にどのように寄与しているかについて理解を深め、潜在的に有害な波及効果を説明し、適切な是正措置を勧告すべき」と述べた。以上は、『ロイター』(10月18日付)が報じた。

 

IMFや世銀が、中国を「甘やかすな」という警告である。中国は、これまでこれら機関へ中国人幹部を送込んで「懐柔策」を行なってきた。中国へ「甘い評価」が目立ったのだ。