中国の15次5カ年計画(26~30年)は、相変わらずの供給力先行である。「新質生産力」では、新たにAI(人工知能)や半導体が目標に上がった。これにより、再び過剰生産が始まるのだろう。この生産重視の一方で、国民生活は平均寿命1歳引上げである。政府が、国民の平均寿命を保証できるはずもなく、国民一人一人の生活習慣の改善に待つほかない。その個人の努力が、政権の目標になっている。すり替えである。
『レコードチャイナ』(10月24日付)は、「中国の第15次5カ年計画、『中国経済』『中国人の経済』両面を重視、経済効果で寿命引き上げも」と題する記事を掲載した。
中国商務部の王文涛部長は、「第15次5カ年計画」期間中、国民総生産だけでなく国民総所得にも目を向け、「中国の経済」だけでなく「中国人の経済」も重視すると紹介しました。
(1)「中国共産党中央委員会は10月24日、記者会見を開き、中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(四中全会)の精神を紹介しました。商務部の王文涛部長は、「第15次5カ年計画」期間中、国民総生産(GDP)だけでなく国民総所得(GNI)にも目を向け、「中国の経済」だけでなく「中国人の経済」も重視すると紹介しました。王部長は、「中国は双方向投資協力の空間を拡大していく。『中国への投資』というブランドを拡充し、外資誘致の新たな優位性を構築し、透明で安定し予測可能な制度環境を整える。また、対外投資管理を効果的に実施し、海外総合サービスシステムを健全化し、生産・供給チェーンの合理的かつ秩序ある越境配置を誘導していく」と述べました」
個人消費は、GDPの40%以下である。生産だけに力を注がず、消費に目配りしなければならないが、そういう配慮はない。あくまでも生産力充実である。「戦時経済態勢」だ。依然として、台湾侵攻の構えを捨てずにいることは明らか。ただ、客観的にみて侵攻は不可能な事態を迎えている。技術だけ磨いても、マクロ経済全体が戦争に耐えられない状態を迎えているからだ。こうして、国民生活無視の国家運営を行なっている。
(2)「一方、国家衛生健康委員会の雷海潮主任は「第15次5カ年計画」について、「今後5年間の努力を通じて、中国人口の1人当たりの平均寿命を現在の79歳から1歳引き上げ80歳前後にしたい」と表明しました。雷主任は、「これは人々の美しく健康的な暮らしへの新たな期待に応える象徴的な取り組みだ。また経済社会が各分野で質の高い発展を遂げる総合的な成果の反映でもあり、十分に実現可能だ」と自信を示しました」
国家衛生健康委員会は「今後5年で平均寿命を79歳から80歳へ引き上げたい」と発表した。これは、医療水準の向上や生活環境の改善を通じて達成する目標だが、実現は個人の努力に依存する部分が大きいのだ。政策目標として掲げるのは弱すぎであろう。それよりも、年金をいくら上げるとか具体的な目標があるはずだ。それを回避している。
「国民生活の安定」が、国家による保障ではなく、個人の健康管理や自己努力に委ねられている点は、「中国式社会主義」を標榜する中国としては拍子抜けするほど期待外れの「政策」である。これは、社会保障制度の限界や、都市と農村の格差を背景にした政策の行き詰まりを示している。


コメント
おいおい、中国では年金と健康保険制度は地方政府が担っているらしいが
地方政府、資金流用で積み立てた原資が、空っぽっぽっぽ。
公式の若者の失業者率を信じるならば、ずっと18%前後が続く・・
中国は介護保険はまだ必要ないのかしら?
一人っ子がどうやって面倒見るのかしら?
日本でさえ、高齢者の医療費の増大に、支える現役世代が、もう限界なのに・・・
コメントする