あじさいのたまご
   

韓国は、李大統領が世界「AI3大国」を宣言したが、実態は日本よりも大幅に遅れている。大韓商工会議所は、先日国内の製造業504社を対象にAI転換の実態を調査したところ、82.3%が「AIを経営に活用していない」と答えた。サムスンやSKハイニクスなど半導体企業を抱えながら、AIの導入実態はお寒い限りだ。日本は、55%の企業が導入済みである。

 

『ハンギョレ新聞』(11月19日付)は、「韓国、AI3大国目指すも…製造企業の82%が『AIは使っていない』」と題する記事を掲載した。

 

韓国政府は、「人工知能(AI)3大国」になることを目標に掲げているが、肝心の製造現場では、AIを活用している企業は10社に2社ほどに過ぎないことが分かった。主に中小企業がAIへの投資や専門人材の確保などに負担を感じているからだ。ロボット技術などを融合させて生産性を高める「フィジカル(物理的)AI」の製造業全般への拡大は、まだ道が遠いと指摘されている。

 

(1)「大韓商工会議所は、先日国内の製造業504社を対象にAI転換の実態を調査したところ、82.3%が「AIを経営に活用していない」と答えたと18日明らかにした。この調査は、社員が個人的にチャットGPTなどのAIモデルを使用しているケースを除いて、実際の企業の生産や経営にAIを活用しているかどうかを把握したもの。類型別に見ると、150社あまりの大企業の半数近くの49.2%は、すでにAI技術を使用していると答えた。一方、中小企業は4.2%に過ぎなかった」

 

韓国は、サムスンやSKハイニクスという半導体企業がありながら,AIに対する関心が低いとは驚きである。理由は、人間の仕事のほうが確実という信頼感が強いのであろう。

 

(2)「全回答企業の73.6%は「AIへの投資コストに負担を感じる」と答えた。特に中小企業は79.7%で、大企業(57.1%)よりはるかに高かった。また、全体の80.7%は「会社にAI分野の専門人材がいない」と答えた。にもかかわらず82.1%は「現在、専門人材を補充していない」と答えた。外部人材の確保も容易ではないということだ」

 

日本では、AI導入費用の3分の2まで補助しているが、韓国では未だ制度面で未整備なのだろう。「AI世界3大国」を目標にするならば、政府も実質的な旗振り役をはたさなければならない。

 

(3)「独自のAIモデル開発の核となるデータ活用についても、49.2%が「専門人材の採用に負担を感じる」と答えた。さらに、個人情報規制の負担(20.2%)、データ精製の負担(16.3%)、データ収集施設の負担(14.3%)などが障害になっていた。そして全体の60.6%が「AI転換の効果は微々たるものだろう」と答えた。AIの投資対効果に依然として大きな疑問を抱いているということだ」

 

何かと理由を付けてAI導入を遅らせている。本心は、導入したくないのだ。AIの必要性を実感していないのだろう。

 

(4)「大韓商工会議所は、製造企業にAI転換を促すには、各企業に即した、各段階ごとの支援政策が必要だと提案している。すでにAI技術を活用している大企業に対しては、独自プロジェクトのための自律的なデータ活用、インフラ活用を支援し、中小企業にはコンサルティング、技術支援、実習教育、現場でのメンタリングなどが必要だという。大韓商工会議所は「多くの製造企業がAIの性能を体感できるよう、実証モデル事例を早く作るべきだ」と述べた。大規模産業団地を中心として、生産を効率化するなど、AI転換の成功例を作り出すべきだということだ」

 

日本では,大企業がAI活用を前提にして雇用再編へ動き始めている。中高年社員の希望退職募集を始めているからだ。これは、企業経営が苦しくなっての結果でなく、将来のAI活用を見据えた戦略転換である。米国でも、大規模なAI型人員再編を進めている。韓国は遅れている。