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中国の王外相は、フランス・英国へ高市発言への反対を呼掛ける一方、今度はロシアへ出かけて「日本の軍国主義反対」で中ロが共闘することになった。ここまで中国を焦らせているものは何か。ロシアは、ウクライナ侵略国である。中国はこういう「犯罪行為国」と手を結んで「軍国主義反対」とは矛盾も甚だしい。中国は、軍国主義反対ならば即時、ウクライナ侵略をとめるべくロシアを説得すべきだ。中ロは、的を外れた「二人組」である。

 

『日本経済新聞 電子版』(9月3日付)は、「中国・ロシア高官、対日本で共闘確認 『軍国主義復活に断固反撃』」と題する記事を掲載した。

 

中国の王毅共産党政治局員兼外相は2日、訪問先のロシア・モスクワで同国のショイグ安全保障会議書記と会談した。「ファシズムや日本の軍国主義の復活のたくらみに断固反撃する」ことで一致した。中国外務省が発表した。

 

(1)「両氏は、「日本に関する問題で高度な合意」に達した。日中対立のきっかけとなった高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁や、高市政権の安全保障政策を踏まえたとみられる。両氏は「第2次大戦の戦果を守り、侵略の歴史を覆そうとするいかなる誤った言動にも断固抵抗する」と確かめた。「中ロは国連安全保障理事会の常任理事国として共通の責任を果たし、歴史の真相と国際正義を維持する」と申し合わせた」

 

ウクライナ侵略戦争を行っているロシアとこれを支援する中国が、日本の「軍国主義に反対」とは、漫画的な振舞である。自らの手が汚れていながら、日本を言われなき理由で非難しているからだ。この騒ぎに、韓国政府は中立的な立場を維持しつつ、日韓協力の重要性を改めて表明している。ASEAN諸国は、台湾有事や日中対立に巻き込まれないよう慎重な姿勢を取っており、今回の中ロ声明にも公式な反応をみせていない。

 

 中国の意図は、台湾有事をめぐる日本の発言を封じ込めたいという意図が明確だ。歴史認識を外交カードとして再活用し、国際世論を分断しようとする動きとも読み取れる。ロシアとの共闘を演出することで、「反西側連合」の結束を誇示する狙いもある。

 

日本政府は、台湾有事に関する発言の正当性(集団的自衛権の範囲)を国際社会に丁寧に説明し、「軍国主義復活」というレッテル貼りに対抗する構えだ。日本は、集団自衛権を保有する。日本が、単独で軍事行動を取るのではない。中国の批判は当たらないのだ。こういう事情を百も承知の中国が、あえてここまで「空騒ぎ」する理由は、国民の不況による不満を日本非難へ向けさせているのだ。同時に危機感を煽って、「こういう危機であるから私が国家主席4期目に就く」という口実に使う腹積もりであろう。すべてが、習氏の利益になるように仕組まれた「日本批判劇」である。

 

過去の例では、反日不買運動や反日デモを組織させた。今回は、これを行うと政府批判へ繋がるほか、国内景気を悪化させる。こういう意味で、国内は反日活動を見送るほかないのだ。そのフラストレーションが、「日本軍国主義反対」となっている。

 

(2)「ショイグ氏は、台湾が中国の一部という「一つの中国」原則を厳守すると言明した。台湾やチベット、新疆ウイグル自治区、香港の問題における中国の立場を支持すると唱えた。両氏は中ロの戦略的な連携を強化すると合意した。ロシアのウクライナ侵略も話し合った。ショイグ氏は「ロシアには十分な能力と揺るぎない意志があり、戦略目標の実現と危機の根源の除去に尽力する」と述べた。王氏は「全面的で持続的な和平合意の達成を支持する」と語った。王氏は2日、モスクワでロシアのラブロフ外相とも会談した。王氏は「日本の極右勢力が地域の平和と安定を破壊し、再軍事化を図る挑発的な行為を断固として阻止しなければならない」と呼びかけた」

 

中ロは、日本対抗で戦略的な連携を強化すると合意したという。日本は、中国のような派手な動きはしないが、水面下で着実に動いている。「静かな包囲網」型の連携を強化している。G7・クアッドなどの枠組みで、規制・投資など多層協力を深化させている。

 

日本は前面に立たず、欧米豪・ASEANのハブを活用して、調達多様化・共同備蓄・リサイクル循環を拡げる「目立たぬリスク分散」によって包囲網を引いている。2028~30年頃には、中国の劣勢が明らかになる。次世代通信網6Gで、日本のIWONが国際標準化される。レアアースも、南鳥島のレアアースが商業生産に入る。「中国よ、さようなら」が間もなく来るのだ。