あじさいのたまご
   


中国の戦狼外交が、世界的な話題になっている。日本を「侵略者」呼ばわりするほど、エスカレートしているが、当の日本は冷静な対応をしており注目されている。ドイツでは、この日本の対応ぶりに改めて注目している。日本は、すでに10年以上も前から、「脱中国」によって距離を置き、経済安全保障の確立を目指してきたことが、中国へ余裕を示せる理由としているのだ。

 

『レコードチャイナ』(12月6日付)は、「中国との向き合い方は日本に学ぶべき独メディア」と題する記事を掲載した。

 

独メディア『ドイチェ・ヴェレ(中国語版)』(12月5日付)は、「中国との向き合い方は日本に学ぶべき」との独紙ハンデルスブラットの報道を紹介した。

 

(1)「ドイチェ・ヴェレの記事は、ハンデルスブラットが「日本の(高市早苗)首相が台湾に関する発言を行って以来、中国政府は経済面と外交面で日本に対して激しい攻勢を仕掛けてきた。しかし、中国からの威圧に対し日本はあまり動じていない。というのも、日本はすでに10年前から『脱中国依存』戦略を進めてきたからである」と報じたことを挙げ、ドイツのヴァーデフール外相も先ごろ「日本は経済安全保障の道を、私たちより10年早く歩み始めていた」と述べていたことを紹介した」

 

日本は、中国に関して世界で一番詳しく研究している国だ。中国は自国が、他国よりも経済的に優位に立ったとみたとき、最も傲慢な振舞をする国である。今、その醜い側面が「満開」状態だ。中国が、こういう特性を持っている以上、いつ、「牙」を剥くか分らないゆえに、日本は「脱中国」の準備を進めてきた。重要鉱物資源の在庫保有もその一環である。

 

(2)「その上で、「ドイツは(日本と)同じ道をどのように歩み始めるべきか」とし、元駐豪日本国大使の山上信吾氏がハンデルスブラットのインタビューで「中国は今や大国としての野心を隠さなくなった。相手として認めているのは米国だけで、日本やドイツはすでに眼中にない。こうした状況においては強固な同盟関係を築くべき」との見方を示したことを伝えた」

 

ドイツは、遅ればせながら日本に倣って「脱中国」への準備を始めるべき、としている。中国は、相手国が同盟を結んで協調することをもっとも嫌う国である。この特性を生かして、団結することが中国へ打ち勝つ方法である。「合従連衡」という言葉の意味は、現代にも生きているのだ。

 

(3)「ドイチェ・ヴェレは日中関係悪化の発端となった高市首相の「台湾有事」をめぐる発言について、「これまで台湾問題を公に論じるのは、退任後(在任中ではない)の日本の政治家に限られてきた。この(高市氏の)言葉は、必要な場合には日本が軍事支援を行う可能性を示すシグナルとして解釈できる」と評した。そして、「台湾への攻撃は、日本の領土や島嶼にある米軍基地に波及する可能性があるほか、日本政府は中国が台湾を掌握した場合、周辺の重要な海上交通路が遮断される恐れがあると懸念している」と説明した」

 

日本にとっての台湾は、中国からの支配を免れることが経済安全保障上、不可欠である。価値観の全く異なることが、中国を忌避する理由である。

 

(4)「そして、ハンデルスブラットのインタビューを受けた山上氏が、中国側の一連の強硬姿勢について「驚きはない。中国は経済面で優位に立つと、他国に服従を求め、従わなければ圧力を加えるという手法をこれまでも取ってきた。かつての豪州、そして現在の欧州も中国による経済的威圧を受けている」とし、中国に対しては、毅然と対応すること、個々ではなく同盟を結んで対応すること、台湾問題で西側諸国が共通の立場を明確にして中国に対して「台湾に武力行使をすれば『一つの中国』政策は終わる」ということを示すことなどを挙げたことを伝えた」

 

明時代の中国は、「朝貢貿易」によって周辺国を支配していた。このときの「傲慢」さが、今も残っているのだ。中国社会は、相手が自分よりも経済的に上と見れば服従するが、逆の場合は居丈高に振る舞う。こういう経済を尺度として、相手を判断する現実を忘れてはならない。