トヨタ自動車がEV(電気自動車)で本領を発揮してきた。一部改良したEV「bZ4X」は航続距離を25%増の最大746キロメートルまで伸ばしたことも手伝い好調だ。新型の受注台数は、3ヶ月で1万台超に達し、国内EV販売でも四半期首位に立った。
国内EV販売台数は25年10~12月期では、トヨタ3684台、テスラ約2600台、BYD832台、現代392台である。これまでEVで出遅れていたトヨタが、航続距離を25%も延ばしたことで一挙に、国内トップとなった。
『日本経済新聞 電子版』(1月9日付)は、「トヨタ、国内EV販売で形勢逆転 新型「bZ4X」3カ月で受注1万台超」と題する記事を掲載した。
(1)「トヨタは8日、2025年12月末までに新型bZ4Xの受注台数が約1万1000台に上ったと明らかにした。同車種は25年10月9日に発売し、12月20日までに1万台を受注した。トヨタが販売の目安としていた水準(月1700台)を大幅に超えた。8日発表された自動車販売会社の業界団体による統計では、輸入車を除く国内のEV販売で、bZ4Xは25年10〜12月の累計で首位となった。販売台数が計3448台となり、ホンダの「N-ONE e:」や日産自動車の「サクラ」を上回る」
トヨタが、販売の目安としていた月1700台目標の2倍の受注であろう。これは、うれしい「誤算」だ。トヨタ・フアンが「集結」した形だ。
(2)「輸入車メーカーの25年10〜12月実績でも、米テスラが約2600台、中国・比亜迪(BYD)が約800台となったとみられ、bZ4X単体で超えている。新型bZ4Xは最大746キロメートルの航続距離を特長とする。国内最長水準とみられ、日常使いではほぼ不安を感じない性能となる。価格も480万円からで、同じグレードで改良前と比べると70万円値下げした。各販売店にはEVの補助金制度などに詳しい専属スタッフを配置し、顧客の相談に応じた。販売店への急速充電器設置も進めており、25年度中には約500基(24年度比115基増)となる予定だ」
トヨタEVが、テスラを抜いたのは「ニュース」になる。テスラの魅力を越すものが、トヨタEVに備わっているのであろう。
(3)「国内でEVのラインアップが増えてきた影響も大きい。日産も新型EV「リーフ」をbZ4Xと同時期に発表した。リーフの航続距離は最大702キロメートルとbZ4Xに迫る。518万円からと価格帯も近い。EVの選択肢が広がったことで消費者の関心が集まり、EV市場全体の活況を後押ししているようだ。トヨタは新型bZ4Xの発売に併せて新たな充電サービス「TEEMO」を開始した。トヨタ系の販売店に加え、他の提携先の充電器の検索や予約、決済までを完結する。充電規格「チャデモ」に対応していれば、トヨタ車以外でも利用できる。充電器の不足がEV普及の妨げとなっており、メーカーの枠を超えてインフラを整える」
充電サービスが揃ってきたことも、EVに安心感が出てきたのであろう。
(4)「テスラが急進していた20年ごろ、トヨタはEVでの出遅れを指摘されていた。環境車を幅広く取りそろえる「全方位戦略」を掲げるも、ハイブリッド車(HV)を含むエンジン搭載車へ軸足を置く戦略と受け止められていた。一方でトヨタの豊田章男会長は「EVもやる」と繰り返し述べ、環境規制ではなく顧客のニーズへ合わせるペースでのEV投入を表明していた。国内EV市場の立ち上がりに呼応し、新型bZ4Xの販売を伸ばした形だ」
EVは、長期間(10年以上)乗り続けなければ二酸化炭素排出量でガソリン車に勝てないとされている。トヨタのbZ4Xは、その条件を揃えているのであろう。
(5)「国内では今後、スズキが初のEV「eビターラ」を投入するほか、BYDも今夏に軽EV「ラッコ」発売を控える。また政府はEV補助金の増額を予定し、bZ4Xであれば最大130万円の補助が適用される。国内EV市場が拡大するなか、メーカー間の競争も激しくなりそうだ。
スズキが初のEVを投入する。BYDが軽のEVを発売する。EV市場が,賑やかになりそうだ。


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