韓国産業通商資源省は、重要鉱物サプライチェーンで中国との緊密な協力を模索していると公式に発表した。対象は、レアアース(希土類)など先端技術に不可欠な鉱物で、韓国企業が中国産鉱物を迅速かつ安定的に輸入できる体制を整えるため、ホットライン設置や
共同委員会の設置 を進めるとしている。
一方、韓国は米国主導の「重要鉱物ブロック」にも参加し、対中依存を減らす努力も並行して進めているという二重戦略である。しかし、韓国は米国の「特恵市場構想(重要鉱物の優先供給・関税優遇などサプライチェーン枠組み)」から外された。米国の特恵市場構想は、「対中依存を減らす国」を優先する枠組みであるからだ。米国が韓国を外した「本当の理由」は、韓国の対中依存が「構造的」であり、短期に変わらないと判断した結果だ。これは、米国からみた韓国が、対中依存が大きいという国で距離を置かれたという意味だ。韓国は、米国の「外様」という位置づけである。
『レコードチャイナ』(2月7日付)は、「韓国、重要鉱物の安定供給確保で中国との協力を模索―シンガポールメディア」と題する記事を掲載した。
シンガポールメディア『聯合早報』(2月6日付)は、重要鉱物のサプライチェーン問題を巡り、韓国政府が中国とのより緊密な協力を模索していると発表したことを報じた。記事は、この発表がトランプ米政権の開いた重要鉱物関連会合の翌日だったことにも言及した。
(1)「記事によると、米ワシントンで4日、重要鉱物のサプライチェーン強化に向けた閣僚級会合が初開催され、韓国からは趙顕(チョ・ヒョン)外相が出席した。一方、韓国産業通商資源部は5日に「中国側とホットラインを設け、共同委員会を設立する」との声明を発表。韓国企業が必要な鉱物を中国からより迅速かつ確実に輸入できるよう支援する旨を明らかにした。声明によると、韓国は世界をリードする半導体、電気自動車(EV)用電池、石油化学企業を有するが、国内には完全なレアアース供給網が欠けている。このため、政府は国家安全保障に関わる重要鉱物17種類を指定し、これらの供給状況をさらに監視・分析することで不足に陥るのを防ぐ」
韓国は、今回の重要鉱物のサプライチェーン強化閣僚級会合で議長国になった。その韓国が、中国側とホットラインを設け、共同委員会を設立すると声明を発表した。当然、重要鉱物のサプライチェーンに入るべきだったが、「仮想敵」の中国へ接近した理由は何か。米国が韓国を外した「本当の理由」は、韓国の対中依存が「構造的」であり、短期に変わらないと判断した結果である。韓国は、米国主導の「重要鉱物特恵市場構想」に入れなかったのだ。
(2)「また、調達先の拡大に向けて米国、ベトナム、ラオスを含む他の国々と協力するとともに、2500億ウォン(約270億円)を拠出して韓国企業の海外での鉱物採掘事業を支援するという。一方、記事はワシントンで4日開かれた会合について、「米国の提唱で設立された『資源の戦略地政学的関与に関するフォーラム』という名の重要鉱物貿易メカニズムの議長国に韓国が選ばれた」と言及。このメカニズムの趣旨に関しては、「多くの国を集め、一致した貿易政策や価格の下限などを設けることで、中国の主導的優位に対応する重要鉱物の貿易グループ形成を目指す」と説明した」
韓国は、2500億ウォン(約270億円)を拠出して韓国企業の海外での鉱物採掘事業を支援するという。本来であれば、「重要鉱物特恵市場」で解決できる問題だ。米国に断られた結果、大急ぎで次善の策を講じたのであろう。
(3)「韓国政府が以前、「中国によるレアアース資源の独占が世界のサプライチェーンの不安定化をエスカレートさせている」と表明したことを取り上げた上で、「米国が新たなサプライチェーンの構築を積極的に模索するのに対し、韓国は中国との外交的調整を通じて重要材料の安定供給を確保しようとしている」と指摘した」
韓国は重要鉱物の黒鉛、レアアース、中間加工品、バッテリー素材の80〜90%を中国に依存している。しかも、これは「一時的」ではなく、産業構造そのものが中国に組み込まれている結果を示している。米国は、こうした見地から「韓国は“脱中国”を言うが、実際には10年経っても中国依存から抜けられない」と判断。米国が、韓国を特恵市場の「条件を満たす見込みが薄い」国と判断して、特恵市場構想への参加を認めなかったとみられる。韓国は、ピンチである。


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