a0070_000030_m
   

1~3月の世界新車自動車販売台数が明らかになった。トヨタ自動車は、断トツの1位を維持した。中国の比亜迪(BYD)が、前年同期の6位から11位へ転落した。中国市場の不振が響き、2024年1〜3月以来8四半期ぶりに10位圏外になった。インドが好調なスズキホンダなどを上回って、10位から8位へ浮上した。

 

『日本経済新聞 電子版』(6月4日付)は、「13月世界新車販売ランキング、BYD6位11位 中国内の競争で劣勢」

 

各社の発表やS&Pグローバルモビリティのデータを基に集計したデータである。トヨタ自動車は前年同期比1%減の267万台で首位を維持した。独フォルクスワーゲン(VW)が2位、韓国・現代自動車グループが3位で続いた。

 

(1)「BYDは、70万台と30%減った。日産自動車やホンダなどの日本勢に抜かれた。四半期ベースでBYDの販売が100万台を割るのは24年4〜6月以来。急成長にブレーキがかかった。中国市場の競争激化で、民営大手の浙江吉利控股集団などに小型の電気自動車(EV)などでシェアをうばわれている。26年1月から中国政府がEVなど新エネルギー車の購入に対し、車両取得税の減免額を半額に縮小したことなどで販売不振に拍車がかかった。5月は輸出が伸び9カ月ぶりに前年同期を上回った。通年でどこまで巻き返せるかは国内市場の立て直しにかかる」

 

BYDは、EV(電気自動車)単体である。過去の積極政策が祟って支払手形の長期化(240日)の短縮を求められている。そのために、キャッシュフローの赤字に苦しむ状況である。今でもなお、海外工場を新設しており海外へ活路を求め始めている。BYDが、25年に政府から受け取った補助金は業界2位である。手厚い保護を受けている裏には、海外進出による政府の外貨獲得戦略がある。

 

(2)「スズキは、3%増の90万台と好調で、BYDとホンダを抜き8位へ浮上した。インドが4%増の51万台で販売全体の6割弱を占めた。アフリカやパキスタンなどの新興市場でも販売を伸ばし、トヨタに次ぐ日本車2位の座についた。S&Pグローバルモビリティによれば、13月の新車販売(一部大型商用車除く)で中国が17%減の449万台、米国が6%減の371万台だった。スズキは米中で事業を展開しておらず、販売が伸びる新興市場に軸足を置く地域戦略が奏功した」

 

スズキが、堂々の8位である。インドが、主戦場である。ここを足がかりにして、中東やアフリカ市場を固めている。トヨタの出資を受入れており、「トヨタ・イズム」が影響しているのであろう。

 

(3)「米中の需要減退で上位20社のうち15社が前年割れとなった。日本車メーカーではホンダが9%減の82万台、マツダが10%減の30万台となるなどスズキ以外の全乗用車メーカーで販売が減った」

 

ホンダ・日産・マツダという「老舗」は、振るわなかった。EV後遺症に悩まされている。ホンダは、創業者・本田宗一郎の「精神棒」がたるんでしまった形だ。スズキが、インド市場を断固として守り抜く気概がある一方で、日本の老舗組は混迷している。