中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が8月31日発表した2026年1〜6月期決算は、純利益が前年同期比37%減の234億元(約5600億円)だった。半期ベースの最終減益は2期ぶりである。原因は、研究開発費増と説明されているが、実際は半導体「7ナノ」コスト増であろう。
ファーウェイは、EUV(極端紫外線)露光装置を保有せず、DUV(深紫外線)露光装置の複写転写によって間に合わせている。これは、歩留まり率10%台とみられている。製品の9割が「不合格品」である。この状態で、中国の先端科学への進出は不可能である。「諦めた方が無難」である。
『日本経済新聞 電子版』(8月31日付)は、「ファーウェイ純利益37%減 1〜6月、半導体など研究開発費重荷」と題する記事を掲載した。
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が31日発表した2026年1〜6月期決算は、売上高は10%増の4678億元だった。主力の消費者向け事業は中国市場でのスマホ販売が堅調だった。純利益が、前年同期比37%減の234億元だった。
(1)「米調査会社IDCによると、中国市場で1〜3月のスマホ出荷量は前年同期比8%増、4〜6月は同19%増だった。シェアは1〜3月が20%、4〜6月が23%といずれも米アップルを抑え首位に立つ。主要部品であるメモリー半導体の高騰を受け、他の中国スマホメーカーは採算割れ回避へ低価格品の生産や出荷を絞っている。これに対してファーウェイやアップルは「ターゲットを絞った割引きや販売促進策を打ち出し競争力を高めている」(IDC)という」
主力製品のスマホは順調である。中国シェアの2割を占めている。
(2)「注力している自動車分野も伸びたもようだ。ファーウェイは中堅の賽力斯集団(セレス・グループ)など国内車メーカー5社と、電気自動車(EV)など新エネルギー車の共同ブランドを展開している。1〜6月期の納車台数は19%増え24万台だった」
EVも24万台に達した。
(3)「研究開発費は25%増の1213億元となり、売上高に対する比率は26%に達した。同比率を10%以上とする方針を掲げてきたが、最近は上昇基調が続く。AI用の半導体やサーバー、スマホに搭載する半導体の研究開発費が膨らんでいることが主因とみられる。米国政府が米エヌビディアの高性能品の対中輸出を規制する中、中国AI新興のdeepseek(ディープシーク)などが中国AI半導体の主要メーカーであるファーウェイ製品の利用を増やしている。性能はエヌビディア製に劣るとされ、研究開発の重要さが増している」
研究開発費の売上高比率が、「26%」など聞いたこともない水準だ。これは、冒頭に掲げた「7ナノ」半導体の歩留まり10%台という結果が招いたものだ。ここで、今年上半期の業績を一覧すると次のようになる。これは、製造技術の限界による構造的損失である。
売上高 10%増
純利益 37%減
R&D費 25%増
R&D比率 26%(異常値)
売上が伸びているのに利益は激減する。これは、製造コストが急増している証拠である。研究開発費が25%増えるだけで、利益の37%減は不自然である。これは、製造段階での損失(歩留まり悪化)が隠れていると読むべきである。
中国は今後も、「7ナノ」の歩留まりが10%台で推移するとすれば、どういうことになるか。企業利益率が恒常的に圧迫されることだ。「研究開発費増」として処理され続けるので、決算悪化が慢性化し、投資余力が枯渇する。工業製品は、国際価格競争に参加できず、「国産先端品」が象徴だけになる事態を招く。想像もできない状態となろう。


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