中国のヒューマノイドロボット(ヒト型ロボット)メーカーは、売上高の大半を政府が支援するロボット訓練センターへの販売から得ている。これらのセンターは訓練データを収集してロボットメーカーに売却しており、中国政府が熱心に育成しようとしているこの業界に実際の需要がどれほどあるのか、疑問視する声が広がっている。
『フィナンシャル・タイムズ』(8月20日付)は、「中国ヒト型ロボット、誰が購入? 実態は政府『訓練センター』が大半」と題する記事を掲載した。
(中国政府は)AIで機械やロボットを動かす、いわゆる「フィジカルAI」業界が発展するのを後押ししてきた。ヒューマノイドがAIの未来を作り出すとの期待から、スタートアップ企業の智元創新科技(AGIBOT)や香港市場に上場している優必選科技(UBテック)などの企業価値が急拡大している。
(1)「投資家らは、政府主導によるヒューマノイドロボットの購入が利益を伴う実需につながるのか、疑問を抱き始めている。北京に拠点を置くあるベンチャーキャピタルファンドの幹部は匿名を条件に、「アーリーステージ投資家の間では、ヒューマノイドロボットに対する過剰な期待がピークに近づいているという見方がコンセンサスになっている」と語る。「我々は持ち株の一部を他の投資家に売却し、確実にエグジット(投資回収)できる機会を探っている」とその幹部は言う」
中国投資家の間では、人型ロボットへの過剰期待が間もなく終わると見始めた。
(2)「中国政府は、ヒューマノイドロボット産業の発展を目指す計画の一環として、地方政府に大規模な訓練センターの建設を促してきた。そこでは、「テレオペレーション」と呼ばれる遠隔操作プロセスを通じ、ロボットに身体を動かして作業するやり方を人間が「教えて」いる。そうした取り組みにより、ロボット関連のスタートアップ企業が続々と生まれた。過去2年間に370社近くが設立され、そのうち50社以上が既に上場しているか、または上場準備を進めている」
地方政府は、大規模な人型ロボット訓練センターを建設している。人型ロボットに、振り付けを教えているのだ。これは、「フィジカルAI」の原点から外れた行為である。ロボット自身の頭と体で判断することがポイントである。それには、「2ナノ」最先端半導体が不可欠である。中国は「5ナノ」半導体しか製造できないから本来、フィジカルAIは不可能である。不可能なことに挑戦する無益なことをやっている。
(3)「訓練センターの多くは、地方政府とロボットメーカーの共同出資で設立されている。ロボットを購入して訓練を通じて得たデータを収集し、それをロボットメーカーに販売して技術向上に役立てている。中国の独立系テクノロジーアナリストで調査会社「ハロー・チャイナ・テック」創設者のポー・ジャオ氏は、「このモデルは施設の建設、ロボットの購入、遠隔操作チームの編成に要するコストを節減できるため、急速に広がっている」と話す。だがその結果、「実需と、政策の支援を受けたエコシステム内で創出された需要との区別が判別しにくくなってしまう」と指摘」
いくら人型ロボット訓練センターをつくっても無駄である。ロボットの半導体が「5ナノ」では動作に無理が起きる。「2ナノ」とIOWNの組み合わせで初めて人間並みに行動が始まる。それが、可能なのは日本だけである。
(4)「訓練センターのスタッフは、フィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、組み立てラインで使う目的で自動車メーカーなどロボット業界外のメーカーに販売されたデータはごくわずかに過ぎないと明かしている。別の投資家は、「このモデルは長続きしない」としたうえで、「工場にロボットを大規模に導入できることが証明されなければ、投資家は2027年にかけて企業価値について見直し始めるだろう」と話す」
中国の人型ロボットは、27年に終焉を迎えそう。投資家がしびれを切らすからだ。
(5)「英コンサルティング会社インタラクト・アナリシスによると、中国では6月までに90以上の訓練センターが設立されたか、建設中の段階にある。主なセンターは、年間1000万件以上のデータを作成していると説明している。データの価格は様々だが、ある販売会社はFTに対し、ロボットに5分間ダンスの訓練を行うことで得られるデータは、最大で100万元(約2370万円)に上る可能性があると明かした」
中国は、6月までに90以上の人型ロボット訓練センターが設立されたか、建設中の段階にある。中学生に大学受験さっせるようなものだ。いくら事前訓練しても「5ナノ」では覚えきれないのだ。
(6)「訓練センターの構築によって、業界の需要予測は大きく変化している。米金融大手モルガン・スタンレーは、26年の中国製ヒューマノイドロボットの出荷台数見通しについて、6月時点予測の2万8000台から5万台に引き上げた。その理由として、地方政府や商業ユーザーによる購入が予想を上回っていることを挙げた」
中国人型ロボット需要は、政府が主要な買い手である。訓練用に購入している。いくら、決められたパターンを教え込んでも応用は限定されている。


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