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中国が、対日レアアース輸出に対し月によって増やしたり減らしたりする「攪乱戦法」を取っている。日本を困らせるという児戯に等しい振る舞いをしている。日本は、中国レアアース輸出先のトップである。この日本を困らせようという意図だ。中国企業自らも大きな傷を負いながら、こういう低レベル戦術を繰り広げている。

 

『レコードチャイナ』(10月1日付)は、「中国の対日レアアース輸出、8月は90%増=『脱中国できず』と中国メディア」と題する記事を掲載した。

 

中国メディア『ZAKER』(9月30日付)は、「中国のレアアースがまた日本に流れる!8月は90%の急増、脱中国の道はまだ歩めず」と題する記事を掲載した。

 

今年8月の中国から日本へのレアアース磁石の輸出量は212トンとなり、前月比で90.3%増加した。

 

(1)「記事は、「中国による軍民両用(デュアルユース)品目の輸出規制は解除されておらず、緊張状態も根本的に変化したとは言い難い。規制が続いているにもかかわらず、なぜ輸出量が突然、倍近くまで増えたのか」と疑問を提起し、「その答えは別のいくつかの数字に隠されている」と述べた。そして、「8月は大幅に増えたように見えるが、前年同月(256トン)と比べると依然として17.1%の減少だ。今年7月の低水準から急反発したにすぎず、過去の供給水準に戻ったとは到底言えない。8月は減少幅が縮小したが、それでも『減少』であり、『増加』ではない」と主張した」

 

中国は、日本レアアース・ユーザーを困らせることを目標にして月ごとの輸出量の増減を大きくしている。これによって、日本が中国のなすがままになっていると想定しているとすれば、随分と思慮の足りない話である。日本は、国内の製錬を増やしたり、輸入先の多角化を図っている。8月には、55ヶ国参加の「重要鉱物特恵市場」が稼働している。中国とは別世界のところで新市場がスタートしているのだ。全く困ることはない。中国は「一人相撲」を取っている感じである。

 

(2)「また、「2~7月、中国から日本への炭化タングステンの輸出は6カ月連続でゼロだったが、8月には突然43トンまで回復した。一方で、タングステン粉末は依然としてゼロ。2~8月の7カ月連続で輸出がないのだ」とし、「中国は現在、日本に対するすべての民生品を全面的に禁輸しているわけではない。商務部は輸出管理規制リストを発表しており、リストに入っている企業・団体に対してはより厳格な審査が行われているということだ」と説明。「8月に212トンの輸出が確認されたことは、規制が緩和されたことを証明するものではない」とした」。

 

中国は、当局の命令によって対日レアアースを大幅に規制している。これが、同時に自国レアアース企業を苦しめていることでもある。中国のレアアース産地は、経営的に苦しくなっているのだ。「自傷行為」である。中国の規制は、日本企業の中国離れを加速させている。自ら、ビジネスチャンスを失うことをしているのだ。

 

(3)「記事は、「日本企業にとってはレアアース供給が完全に途絶えることだけでなく、『いつ供給されるか分からない』、『一部製品は審査状況が異なる』といった不確実性が今後の生産計画を難しくする」と、中国側の規制がなお有効であることを強調。「日本は中国以外のレアアース供給源の確保も進めてきたが、採掘だけでなく分離、精製などの工程が必要になる。国際エネルギー機関(IEA)によると、24年の中国の世界シェアはレアアース鉱山生産で約60%、精製で91%、焼結永久磁石で94%に達した。日本の多元化は進んでいるが、『依存を減らすこと』と『従来の供給網から離脱すること』は別である」と主張した」

 

日本は、化学的精錬法という環境問題を引き起さない画期的な精錬法を開発し、世界中へ普及させている。中国は、こういう情報をまったく知らずにいる。自国に不都合な情報を遮断しているのであろう。

 

(4)「その上で、「8月の対日レアアース輸出が前月比90.3%増加したことは、日本の問題が解決したことを示す数字ではない。日本が進める代替策には進展も見られ始めているが、これらは数十年かけて形成された(中国主導の)産業チェーンを構築し直すにはまだ十分ではない」と改めて強調。「中国にとって本当に重要なのは、月ごとに数十トン増えたり減ったりすることではなく、他国が当面の間、再現することが難しい一連の産業能力であり、日本が乗り越えなければならないのはまさにこの『壁』なのである」と結んだ」

 

日本は、レアアース対策を全て打ち終えている。今後は、その成果を待っているところである。中国は、こういう経緯を全く知らずに自国の優位性を信じている。なんとも気の毒な話である。この「無知」であることのショックは、間もなく中国を襲うことになろう。