8日に自民党の圧勝で終わった日本の衆院選直後、高市早苗首相と米国のトランプ大統領が交流サイト(SNS)を通じてメッセージをやりとりした。「きょうとても重要な選挙で圧勝を収めた高市早苗首相と連立与党にお祝い申し上げる」(トランプ大統領)、「今春にホワイトハウスを訪問し、日米同盟の更なる強化に向けて、共に更なる取組を進めることができることを心待ちにしています」(高市首相)という内容だ。
現在の米韓関係は冷え切っている。米国が、対韓関税25%を15%へ引き下げる条件として、韓国が米国へ3500億ドルの対外投資をすることになっていた。米国は、昨年11月に早めに関税を引下げたのに、韓国は対米投資案件を国会で議決せず遅延させてきた。これにトランプ氏が激怒。関税を再び25%に戻すと揉めている。こういう米韓関係だけに、日米の蜜月ぶりが気になっているのだ。
『中央日報』(2月9日付)は、「新たな米日蜜月を予告…高市首相『温かい言葉に感謝』、トランプ大統領『圧勝を祝う』」と題する記事を掲載した。
衆院選3日前の5日、トランプ大統領が「高市支持」を公開的に明らかにして後押ししたことに高市首相が「温かいお言葉に心から感謝いたします」として謝意を示し米日同盟強化の意志を明らかにした。トランプ大統領が、「あなたとあなたの連立政権を支持できたことを光栄に思う」としたのである。トランプ大統領は、高市首相について「非常に尊敬されとても人気のあるリーダー」と称し、「選挙実施を求めるという大胆かつ賢明な決断は大きな成果をもたらした」と述べた。
(1)「両首脳のやりとりは、単純な外交的修辞を超え「トランプ・安倍」に続く「トランプ・高市」の新蜜月構図を象徴的に見せるという評価が出ている。「強い日本」を掲げた高市首相の「普通の国」(戦争をできる国への転換)戦略と、同盟の安全保障分担拡大を要求してきたトランプ大統領の利害関係がかみ合わさってだ。ベッセント米財務長官はこの日、フォックスニュースとのインタビューで高市首相について、「立派な同盟だ。(トランプ)大統領と立派な関係にある」と評し、「日本が強ければアジアで米国も強くなる」と話したのも同じ脈絡だ」
高市氏が、安倍元首相の「衣鉢」を継いでいることは間違いない。安倍氏のやり残した課題に取組むであろう。新しい所では、「減税付き給付金」実現だ。これによって、日本の社会保障体制は、ぐっと中身が濃くなろう。期待の政策である。
(2)「軍事安全保障だけでなく、先端技術や供給網など経済安全保障を包括する同盟関係を日本とともに牽引していくという意志の表現と分析される。両国の密着が米国のインド太平洋戦略で核心軸になる可能性が大きくなった。トランプ大統領と高市首相の連帯関係強化は、選挙前から予想されていた。「女版安倍」と呼ばれる高市首相は、安倍晋三元首相がトランプ政権初期に見せた「早期密着戦略」をそのまま再現していると評価される」
日米が、共同で先端技術や供給網など経済安全保障網の充実を図ることは極めて重要だ。高市氏が9日、南鳥島のレアアース採掘で米国の協力を求めた。これは、中国軍の妨害工作を防ぐ意図によるのであろう。現実に、中国軍の妨害工作が予見される以上、米国が参加する「共同事業」であれば、中国も手を出せないからだ。
(3)「トランプ政権と高市政府の最大の共通分母は、対中関係に集約される。双方は、中国を戦略的競合者と規定し、軍事・経済全般で対応を強化すべきということで認識をともにする。今回の圧勝で高市首相は、宿願である憲法改正と防衛費増額にスピードを出す見通しだ。トランプ政権が昨年12月と1月にそれぞれ公開した国家安全保障戦略(NSS)と国家防衛戦略(NDS)を通じ、同盟国の防衛費分担拡大を要求してきただけに、日本の防衛力増強は米国の計算にも合致する選択だ」
NSSとNDSは、米国がインド太平洋戦略の重視を明らかにしている。「早とちり」筋は、米国が西半球だけを重視と誤解している。米国は、中国勢力を西半球やインド太平洋から排除する意思を明確にしている。ベネズエラ急襲は、その一環だ。
(4)「保守指向の高市首相が、描く改憲を通じた日本の「普通の国」への歩みに、トランプ政権がどんな立場を見せるかが関心事だ。トランプ大統領がこの日、SNSへの投稿で「あなた(高市首相)の保守的な『力による平和』政策の実現を心から祈ります」としたのは、高市首相の平和憲法改正の意志に最小限反対しないという考えを示したものと解釈できる。日本は、すでに先月ワシントンDCで開かれた米日国防相会談で、米国が要求する防衛費増額と第1列島線防衛共助の意志を再確認した。今後、米日間にはミサイル防衛、宇宙・サイバー安全保障など、より広範囲な分野で具体的な役割分担議論が加速すると予想される。トランプ大統領が、予告した3月19日のホワイトハウスでの米日首脳会談で、貿易と安全保障を含む全方向の同盟強化案が話し合われる可能性が大きい」
安全保障は、国家自衛権の基本である。 思想における右も左も関係なく、極めて重要な事項である。 弱肉強食のこの世界で、いかに相手国から侮りを受けないか。 それに備えることは、当然の権利であり義務である。
(6)「米日同盟が、堅固になるほど韓国は対中関係でより「明確な決断」を迫られることになりかねない。米日が、安全保障と経済供給網で「ワンチーム」で動く構図から、韓国が疎外されないようにするには韓米日3ヶ国の安全保障協力の枠組みの中で、韓国の戦略的価値を持続的に刻みつけなければならないという指摘も出る」
韓国は、すでに米国から疎外され始めている。 中国への接近が根強いことが警戒されている理由だ。 韓国は、 米国主導の「重要鉱物特恵市場」構想からも排除された。 「経済は中国、安保は米国」という二足のわらじ政策が嫌われている。米国の対韓姿勢は、急激に変ってきており冷淡さを見せ始めているのだ。




