韓国政府は昨日、新規就業者数の激減問題で緊急会議を開いた。成果はゼロであった。「いま少し待って欲しい」というのが回答である。これほど、当事者能力を失った政府も珍しい。深刻な雇用問題の原因は、大幅な最低賃金引き上げにあることは明白だ。これを認めると、政権の基盤が崩れるとでも思っているらしい。「所得主導成長」という左派政権が飛びつきたくなるテーマへ、無批判に飛びついた結果である。自業自得だが、国民が、その被害者になっている。
この政権は、自らの政策ミスを認めようとせず、「いま少し待ってくれ」というほど混迷している。ミスを認めれば、責任をとって辞任する高官が出る。実は、それが恐ろしいばかりに逃げ回っているのだ。国民は、きょうも仕事にあぶれて職業安定所へ通っている。この苦しみと比べ、高給を貰いながら責任回避する高官がなんとも、みすぼらしい存在に見えるのだ。
『中央日報』(8月20日付)は、「また『待ってほしい』という青瓦台、所得主導成長に反省はなかった」と題する社説を掲載した。
(1)「政策の失敗に対する反省はなかった。昨日開かれた緊急の党・政・青会議がこうだった。この会議は今月17日に統計庁が発表した衝撃的な『雇用災難』についての対策を議論する集まりのはずだったが、大きな失望だけを残した。張夏成(チャン・ハソン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長は『所得主導成長、革新成長、公正経済政策が効果をあげれば雇用が改善されると確信している。政府を信じて少しだけ待ってほしい』と述べた」
張夏成(チャン・ハソン)大統領府政策室長と、金栄珠(キム・ヨンジュ)雇用労働部長官の二人が、今回の最低賃金大幅引き上げの責任者である。最賃大幅引上げが、「雇用難民」の元凶という見方が一般化している現在、もはや逃げ隠れはせきないところへ追い込まれている。潔く責任をとって、最賃政策の撤廃か大幅縮小を実行する以外に道はなくなっている。
(2)「現実に背を向け、ほころびの多い所得主導成長論から後退する意思がないということを明確にした。与党『共に民主党』の金太年(キム・テニョン)政策委議長は、『2019年度雇用予算を今年の増加率以上に拡大するなど、財政をさらに拡張的に運営することにした』と明らかにした。文在寅(ムン・ジェイン)政府になってこれまで雇用政策に54兆ウォン(約5兆3300億円)が投じられたが、雇用は悪化の一途だ。雇用災難の根本原因を無視したまま血税だけを注ぎ込んだからといって雇用が改善されるなどありえない」
政府が、この間違った政策を中止しない限り、韓国経済浮上への手がかりはない。政府与党が、仲間をかばい合って責任を曖昧にしている間も、「雇用難民」は増え続ける。他人の痛みを感じない偽りの革新政権が、韓国に出現しているのだ。





