韓国は6日、国会で開かれた科学技術情報放送通信委員会の国政監査で、中国製人型ロボットによる「ショー」が行われた。与党・共に民主党の李政憲(イ・ジョンホン)議員が質疑を行っていた際、会場に2台の人型ロボットが入って来たものだ。この突然の「闖入に」議員の間からは反対論も。
2台は会場での実演のため中国から運び込まれた宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)と智元機器人(AGIBOT)のロボットで、歩行に加えて武術やダンスを披露。国会では、「中国製ロボットを披露することは韓国の尊厳を損なうものだとして反発が起きた」という。
『レコードチャイナ』(10月9日付)は、「韓国国会で中国製ロボットがパフォーマンス披露し物議―中国メディア」と題する記事を掲載した。
中国メディアの新浪財経によると、韓国国会で6日に開かれた科学技術情報放送通信委員会の国政監査で、中国製人型ロボットによる「ショー」が行われた。
(1)「6日、与党・共に民主党の李政憲(イ・ジョンホン)議員が質疑を行っていた際、会場に2台の人型ロボットが入って来た。2台は会場での実演のため中国から運び込まれた宇樹科技(ユニツリー・ロボティクス)と智元機器人(AGIBOT)のロボットで、歩行に加えて武術やダンスを披露。与野党の議員からは身を乗り出してこの様子を観察したり、スマートフォンで撮影したりと強い関心が示された」
国会議場へ人型ロボットを登場させるのは問題があるだろう。別の会場で行うべきことだ。国会議場は、最も神聖であるべき場所であるからだ。
(2)「李氏はまた、中国北京のロボット量産工場と大規模データセンターを訪れた際に撮影した動画も紹介し、「大規模な生産現場を目にして非常に衝撃を受けた」と表明。調査会社オムディアのデータを引用して、「2025年に世界で生産された人型ロボットは約1万3000台。うち、生産台数上位6社はいずれも中国企業だった」とも説明した。一方、この出来事を巡り、中国SNSの微博(ウェイボー)には「韓国議員の中国製ロボット披露が物議」との話題が登場している。関連の投稿によると、「ロボットのダンスや武術は中国のAIロボットの先進性を示して韓国政府に重視するよう促すことが目的だったが、国会で中国製ロボットを披露することは韓国の尊厳を損なうものだとして反発が起きた」という」
韓国議員が、反応した本当の理由は何か。仮に米国製ロボットなら、「先進技術の視察」で終わった可能性があろう。ところが相手が中国だった。反発の原因は、ロボットでなく、
中国が先端技術で優位に立ち始めた現実にある。韓国は長年、半導体、家電、IT、ディスプレーで中国を追いかける側でなく、追われる側であった。近年は、EV、電池、AI、人型ロボットで状況が変わっている。その心理的衝撃が、今回の反応の原因であろう。
だが、中国人型ロボットの主要部品は日本製である。中国は、それを組立てているにすぎない。当の日本は、主要部品がありながらなぜ、人型ロボットをつくらないのか。製造現場や看護現場で役立つロボットという「実用性」が主目的である。中国人型ロボットは、「余興のネタ」程度である。人間そっくりの人型ロボット製造は、半導体性能に限度があって開発は困難という見立てだ。米国ですら2035年程度と見込まれている。その間に進む労働力不足をカバーするには、実用性が第一目的となる。日本では、トヨタ型ロボットが2028年、川崎重工が二足歩行と四足歩行ロボで、2030年に発売目標に掲げた。
中国ロボットは、いつまで「踊って走って」の段階に止まるのか。精密工業に劣る中国が、自前でロボットの高級な主要部品を作れるのはいつか。先端半導体も7ナノが限度の国である。EV(電気自動車)と人型ロボットでは、技術水準が「天地」ほどの違いである。中国の産業用ロボット企業が、人型ロボットへ進出しない理由は、技術で高い壁を認識しているからだ。




