中国のメーカーが、英国で運行される中国製電気バスを遠隔で制御できるのか否かに対し英国政府は調査を始めた。ノルウェーとデンマークで運用している中国製電気バスでメーカーの遠隔制御の可能性が見つかったのに続き、英国でも同様の可能性が台頭したのに伴ったものだ。ノルウェーの交通事業者Ruterが先週発表したテスト結果により、中国のバスメーカー宇通グループが自社製電気バスの制御システムにアクセス可能であり、理論上は「ワンクリックで運行停止」させる可能性があることを明らかにした。
『中央日報』(11月10日付)は、「中国から遠隔制御の懸念に英国も中国製電気バスを調査」と題する記事を掲載した。
フィナンシャル・タイムズの報道によると、英国運輸省は中国のバスメーカー宇通が自社の車両の制御システムに遠隔でアクセスできるのかを調査している。
(1)「ノルウェー最大の公共交通運営会社ルーターは先月28日、「宇通が製造した電気バスに対しセキュリティテストを実施した結果、バスに搭載されSIMカードを通じて宇通が遠隔で制御できると判断した」と明らかにした。このSIMカードを通じてソフトウエアアップデート設置、バッテリーと電源供給制御システムへのアクセスなどが可能で、究極的には情報奪取や突然の運行中断など公共安全を脅かす事態が発生することも起きうるということだ」
ノルウェーの交通事業者Ruterが先週発表したテスト結果は、昨年11月に外部信号を遮断した地下坑内で宇通製バスとオランダ・VDL製バスを対象に実施したもの。遠隔ソフトウエア更新機能が、VDL製バスには確認されなかったが、宇通製バスでは確認されたと伝えた。
(2)「デンマーク緊急事態管理庁もやはり「宇通の電気バスにはインターネット接続システムとカメラ、マイク、衛星利用測位システム(GPS)などのセンサーが設置されておりメーカーによる遠隔制御が可能だ」としながら、最近、自国最大の運送会社であるモビアに危険性を警告して調査を行っている。運輸省は「ノルウェーとデンマーク当局の措置に対する技術的根拠を把握するため国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)と緊密に協力している」と明らかにした。フィナンシャル・タイムズによると英国には約700台の宇通製電気バスがあり、現在ノッティンガム、ウェールズ、グラスゴーなどで運行されている。ただロンドンは宇通の電気バスをまだ導入していないという」
デンマーク緊急事態管理庁もやはり「宇通の電気バス」対してテストを行っている。英国には、約700台の宇通製電気バスがある。
(3)「宇通は、「われわれは欧州連合(EU)のデータ保護法と規定を厳格に順守している」と反論していると英サンデータイムズは伝えた。宇通は「(SIMカードで収集した)データは顧客のアフターサービスのニーズにこたえるための車両関連メンテナンス、最適化と改善にだけ使われ、暗号化しての保存とアクセス規制を通じて保護される。顧客(欧州バス会社)の承認なくだれもこのデータにはアクセスできない」と強調した。
テスラやボルボといった欧米企業も、盗難時や購入者がローンを滞納した場合、「ワンクリックで車両を遠隔停止」する機能を搭載しているという。独紙『南ドイツ新聞』は、中国製電動バスが中国のデータとリンクする可能性を排除したいのであれば、バスに取り付けられた「中国のSIMカード」を抜けばよいとしている。現実は、SIMカードの書き換えは極めて難しいとされている。



