フランスは、ファッションの国である。ここへ中国の越境通販が超安値の「ファストファッション」を売り込んできて大問題になっている。ファストファッションとは、最新トレンドの服を低価格で大量生産し、短いサイクルで販売するビジネスモデルやブランドの総称。大量生産・大量廃棄による環境負荷や労働搾取など、社会問題化している。こともあろうに、「花の都パリ」を侮辱しているという怒りでもあろう。
『日本経済新聞 電子版』(6月30日付)は、「仏で中国系通販サイトに法規制 極端な低価格に罰金、広告も禁止」と題する記事を掲載した。
フランス上院は6月29日、SHEIN(シーイン)やTemu(テム)など中国系通販サイトを念頭に極端に低価格で低品質な「超ファストファッション」の販売を規制する法案を可決した。商品1点ごとに罰金を科すほか、仏国内での広告を禁じる。
(1)「法案は下院を通過済みで、マクロン大統領の署名を経て成立し、9月1日に発効する。政府は、市場に出回る衣料品の量と販売価格などを基に各企業を評価、これに応じて価格の50%を上限に、商品1点ごとに罰金を科す。上院によれば、罰金額は段階的に引き上げられ、2030年までに最大20ユーロ(約3700円)となる可能性がある。また、インフルエンサーの起用を含む全ての広告が禁止される。上院は、「政府は中国系プラットフォームのみを標的とするよう、事前に綿密なシミュレーションを行った」と説明した。仏政府は、これまでもシーインに対し、消費法・環境法違反などで制裁金を科している」
多分、「ESG基準」に該当しているのであろう。超安値の製品は、人件費もタダ同然の場所で製造していることを想像させる。一度着て捨てるような製品は、環境破壊にもなる。当然ESG基準にひっかかるであろう。
EU(欧州連合)の執行機関である欧州委員会は5月28日、中国発の電子商取引(EC)サイト「Temu(テム)」に2億ユーロ(約370億円)の制裁金を科すと発表した。違法商品が、多く流通しておりEU規制違反だと判断したもの。
テムや「SHEIN(シーイン)」など中国発のECは、低価格を強みに欧州でも人気を集めている。欧州委はテムのDSA違反(コンテンツ管理、広告表示、利用規約についてのEUルール)について、同社のECサイトで流通する違法商品がもたらすリスクを十分に評価せず、対応を怠ったことを根拠に挙げた。「EUの消費者がテムのサイトで違法商品に遭遇する可能性は非常に高い」と指摘した。このように、中国の通販は問題山積である。国内不況の「吐き出し口」としてEUを利用している格好だ。
『日本経済新聞 電子版』(5月28日付)は、「EU、中国発EC『Temu』に制裁金370億円 違法商品の対応不十分」と題する記事を掲載した。
(2)「EUは、乳幼児向け玩具を調査したところ、EUの法定基準を超える量の化学物質を含んでいたり、取り外し可能な部品による窒息の危険性があったりしたという。サイト上で商品を薦める仕組みや、提携するインフルエンサーによる宣伝が、違法商品を拡散する危険性についても適切に評価しなかったと認定した。EUのビルクネン上級副委員長は28日の声明で「テムは具体的なリスクを過小評価しており、証拠に欠け包括的でもない」と批判した」
Temuは、提携するインフルエンサーによる宣伝で、違法商品を拡散する危険性を管理していなかった。一言で言えば、インフルエンサーと組んで「違法商品」を消費者へ売りつけていたことになる。これでは、多額の罰金を課されるはずだ。





