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カナダは、中国科学者に自国バイオ技術を利用させ、ワクチン開発を行なってきた。ようやくカナダで治験すべく中国から輸送しようとしたところ、中国関税当局に差し押さえられたのだ。これにより、開発計画は宙に浮いてしまい、カナダでの製造計画も消えてしまった。カナダの基礎技術をまんまと利用して「ドロン」という悪質な詐欺同然の事態だ。改めて、中国と契約しても「紙切れ」になるという厳しい現実を突付けられた形だ。

 

『大紀元』(1月30日付)は、「カナダ、中国バイオ企業とのワクチン開発は『失敗だった』」と題する記事を掲載した。

 

カナダ政府が中国バイオ企業との間で進めていたワクチン開発プロジェクトは失敗に終わった。カナダ放送協会(CBC)が1月27日に伝えた。

 


(1)「中国天津市に本部を構える康希諾生物股份公司(カンシノ・バイオロジクス、以下はカンシノ)は2009年、カナダの留学経験を持つ中国人科学者によって設立された。同社はカナダの研究機関に太いパイプを持ち、カナダのバイオ技術を使って、エボラ出血熱のワクチンや中共ウイルス(新型コロナウイルス感染症、COVID-19)のワクチンを開発した。2020年5月、カナダにCOVID-19ワクチンが迅速に供給されるよう、カナダ政府が所管する国家研究評議会(NRC)はカンシノ社との間で契約を結んだ」

 

中国人科学者が、カナダのバイオ技術を使って中国でワクチン研究を行ないカナダで治験を行えるまでこぎつけた。現在、最先端の「mRNA」ワクチンの開発に関する協力契約であった。中国税関が、「試作品」ワクチのカナダ輸送を許可しなかったのだ。契約違反であることは言うまでもない。「無法国家」中国と契約すると、契約は履行されず基礎技術を無断利用されるという取り返しのつかない結果となる。自由国家では、中国人・中国企業と契約しても無効になるという恐ろしい事実を知らされることになった。

 


(2)「同報道によると、20年5月、中国軍の研究機関とカンシノ社が開発したワクチンカナダで臨床試験(治験)を行う計画だった。治験が成功すれば、同年夏にモントリオールの工場で生産開始予定だった。NRCのレポートによると、同工場は毎月7万~10万回のワクチン生産を見込んでいた。NRCはこの生産施設に4400万カナダドルを投じるなど、生産体制を構築しようとしていた。しかし、5月にカナダに到着予定だったカンシノ社のワクチンは、中国税関当局によって差し押さえられた。カナダの駐中国大使館は中国の税関当局に対して働きかけたが、拒まれたという」

 

中国のやりそうな手口である。カナダは、まんまと一杯食わされたのだ。その後、mRNAワクチンが中国で開発されたものの、治験による効能は50%前後と報じられたことがある。このワクチンが、カナダの基礎技術を利用したものかどうかは不明である。それにしても、中国は詐欺まがいのことを行なった訳である。目覚めはよくあるまい。

 


(3)「マギル大学の安全保障問題専門家、ベン・ファン氏は昨年10月、CBCに対して、「カンシノ社は中国軍と中国政府とつながっている」と指摘した。同氏は、中国当局の命令でワクチンが税関当局に差し押さえられたと推測する。当時、カナダの上級裁判所は、2018年12月に逮捕した中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟被告(当時)の審理で、被告の「起訴内容はカナダで罪に当たらない」とする主張を退け、同被告の米国への身柄引き渡しに向けて審理を続けるとした。ファン氏は、「中国共産党がカンシノ社の真の上層管理者である」と非難した」

 

契約の履行は、国家間の最低の義務である。中国は、いかなる事情があろうともそれを守らなかった。契約義務の履行は、民主社会の前提である。中国のような専制主義国家には、そういう契約義務の履行という概念が存在しないのだ。中国は改めて、それを世界に知らしめたのである。自分の首を自分で締めている状況である。